甘言は疑え
AIJ投資顧問のニュースが連日、大きく報道されている。同社に資金運用を委託していた企業年金は84で、受給者と現役加入者を合わせると約88万人に影響が出るというのだから、大きな問題だ。
現在の金融市場をみれば高利回りの資金運用などムリなことは誰にでも分かるはず。そのような中で同社だけなぜ高利回りが可能なのか。冷静に判断すれば、疑問に思うのが普通であろう。
AIJに運用を委託していたトラック運送関係の厚生年金基金はけっこうあるようだ。しかし、東北六県トラック厚生年金基金は同社に疑問を持って1年弱(2005~2006年ごろ)で委託を止めた。そもそも同基金では、リスク分散のために1カ所に多額の資金運用を委託するようなことをしていないという。したがって金額は少なかったようだが、AIJへの委託を止めた理由は、「こちらからの質問に対する説明の中で1、2点、不透明感があったから」だという。基金自身が多くの加入者から金を預かっているのだから、受託者責任がある。納得のいく説明が得られなければ、加入者から預かった大切な資金を委託することはできない、という理由で資金を引き揚げたようだ。
何ごとにおいてもそうだが、甘い話はまず疑ってかかるべきだ。疑問を持って検証し、真贋を見極める。擬い物ならそれまで。本物と認めたところから本当の信頼が始まる。
それにしても小生は、一攫千金を夢みる今日このごろである。
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