経済的独裁
東電の経営者には違和感を覚える。4月からの企業向け料金値上げ通告をめぐって、契約期間が切れるまでは顧客の同意が必要であるにも関わらず、その点には故意に触れなかったとしか思えないようなやり方をしていた。なぜ、このようなことを平然とするのだろうか。
30年ほど以前のことだが、東電に勤めていた友人が小生の職場を訪れたことがあった。近くに来たので都合が悪くなければ久しぶりに会いたい、といった程度の来訪である。その時、若い部下を連れていて、紹介された。その後しばらくして友人たちが集まって飲む機会があった。すると、あの時の若い部下は東大卒で、いずれは自分の上司になる、と苦笑していたことを思いだす。
このように東大卒がたくさんいる東電に入社するには難易度が高い。その中で役員にまでなった人たちはエリート中のエリートである。だが、経営能力はたいして要らないし、誰にでも経営できるのではないかと思う。 昨年暮れには、値上げは義務であり権利でもある、といった発言もあった。激しい競争にさらされている企業の経営者が堂々とそのような発言をしたのなら「立派な経営者だ」と称賛されるだろう。しかし、地域独占が許されていて、しかもコスト積み上げ方式で料金を設定できる東電のトップの発言としては、認識を疑わざるを得ない。
これからも地域独占を保証するのであれば、100%の国営にした方がよほど良い。株式会社で行くのであれば、競争原理を導入すべきだ。
ところで、「ライフラインを守るために必死に努力しているのに、なぜ批判されなければならないのか」などと、自分たちが被害者であるかのように錯覚してはいないでしょうね。あれっ、どこの話をしてるんだっけ?
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