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2012年4月

2012年4月30日

iPad奮戦記

 iPadを買った。使えるかどうか分からないが、ともかく何事にも挑戦してみようと購入したのである。新しいことにチャレンジするということでいえば、当コラムを始めたのもその一環である。

 iPadはなかなかの人気らしく、予約しなければならない。どのくらい待つのかと聞いたら、タイミングの良い人なら予約してから1週間程度で手に入ることもあるが、運が悪いと1カ月ぐらいかかるかもしれない、ということであった。ところが予約して3日後に、明日入荷するので受け取りにきて下さい、と連絡があった。ただし予約者が多く、窓口の混雑を避けるために30分単位で予約してくれという。そこで事務所から近いので9時半に行くことにした。

 事務所に戻って、締め切りの原稿を1本書き上げ、早速、iPadに挑戦。ともかくメールだけでも早く使えるようにセットしようとしたのだが、なかなかできない。結局、約半日かかってもダメだった。初日に完結したことは何かと考えたら、電池を100%充電したことだけという有様。

 10何年も前のことになるが、ある雑誌からトラック運送業界におけるIT活用の現状、といったテーマでの原稿依頼があった。当時はパソコンを始めたばかりで、メールのやり取りはできたのだが、原稿を添付する仕方が分からなかった。いろいろやってみたがダメで、結局、プリントしてFAXした。すると編集者から「森田さんには、これからはIT関連の原稿は頼めませんね」と笑われてしまったことがある。

 こんなことでiPadの方も、いったいどうなる事やら不安だ。一つだけハッキリしたのは、毎日、持ち歩いているカバンが以前より重くなったということである。

2012年4月23日

「ヤマト本」2冊

 先週の水曜日に神奈川大学の中田信哉名誉教授にお会いした。昨年の秋に、3月で教授を定年退職したら小倉昌男さんについての本を書く予定だと言っていたので、どうなっているのかを伺ったところ現在、執筆中とのこと。

 その2日後の金曜日に今度は、ある出版社を介してヤマト運輸の元社長の都築幹彦氏からコンタクトがあった。いま「宅急便秘話」という本を執筆しているという話だった。ついては、小生が23年も前(1989年8月)に出した本の中の一部を引用したいので了承してくれ、という。そこで「どうぞ」と答えて用件はすんだのだが、それからが長話になった。

 都築氏は今年84歳だが、お元気で、高射砲のように次から次と話が続く。1951年に大和運輸(当時)の定期採用第1期生として入社。6名の同期入社のうち自分以外は早期に退社してしまい、自分も何度も辞めようと思ったこと。課長の時に上司の部長になったのが小倉さんで、以来、30有余年にわたり一緒に仕事をしてきたこと。とくに今日のヤマト運輸になるまでには何度も危機的な状況を経てきたことなどを現在の社員は知らないので、「遺言」のかわりに本を書いているのだと電話での話は尽きない。

 お2人ともまだ出版社が決まっていないそうだが、話では同じ出版社と交渉をしているようだった。いまは本が売れないのでなかなか出版するのが難しい。小生も今年は1冊出したいと計画しているのだが、企画を通すのが一苦労である。たまたま都築氏とのコンタクトを仲介してくれた出版社からは11年前に出版して以来その後はご無沙汰していた。今回、都築氏の件で連絡があったので、出版を計画している旨を話したところ、企画を出してくれれば検討します、とのこと。人にはいろいろな縁があるものだ。

2012年4月16日

花粉症の経済損失

初めて花粉症になった。最初は両方の頬が日焼けしたようになり、おかしいと思っていると痒くなってきた。そこで病院にいったら診断は花粉症皮膚炎。今年は花粉の量はそんなに多くないが、例年より乾燥しているので花粉症皮膚炎の患者が多いという。

 医師の話では、肌の敏感な人は罹りやすく珍しい症状ではないそうだ。小生を知る人の中には、「面の皮の厚い奴」と思っている方もいるだろうが、根拠のない偏見であることが科学的に立証された。花粉症とはこれから毎年のお付き合いになるだろう。そこで長年の「風評被害」を払しょくできる、と前向きにとらえることにした。

 ところが、薬をつけて花粉症皮膚炎がおさまったら、鼻水やくしゃみに悩まされるようになった。「普通」の花粉症である。もちろん初めてなので、花粉症がいかに大変かを実感した。そこで考えたのは花粉症による経済損失である。

 花粉症の人は日本にかなりいると思われる。医師や製薬会社、マスクなどの医療関連企業などにとっては花粉症によるプラスの経済効果は大きいはずだ。一方、花粉症の人にとっては、集中力の低下や気力と体力の減退などで仕事の効率が低下する。国民生産という点から見ると、この経済的損失は大きなマイナスのはず。医療関係などのプラス効果と患者の生産性低下による経済的損失を相殺すると、マイナスの方がずっと大きいだろう。どなたか、花粉症による経済的損失について試算していただきたい。

 なんのために? と思われるだろうが、経済的損失額が分かれば、花粉症予防のためにそれだけの財政支出をしても、国家的観点からは経済的にペイするということが分かるからだ。もちろん花粉症に悩まされている人にとって、こんなありがたいことはない。

2012年4月 9日

瓦礫処理

復興状況などの取材で東北に行ったが、被害地は復興どころかまだ復旧もあまり進んでいないのが実態だ。まず瓦礫を処理しなければならないが、それすら遅々として進まない。瓦礫処理の受け入れを表明する自治体も各地で少しずつ出てきたが、地元住民の反対で受け入れ拒否も少なくない状況にある。

 青森、岩手、宮城、福島のトラック協会では、被災して廃車処分にした車両を補てんする場合には補助金を出す制度を設けている(制度内容は協会によって異なる)。各県とも昨年の秋以降から補助金申請が少しずつ出てくるようになったが、3月末現在でみると、廃車した車両数に比較して申請数はかなり少ない。地元発の荷物がないからだ。工業製品では震災前までほぼ回復した荷主企業もあるが、工場を海外にシフトするケースもあり、全体としては荷物が減少している。沿岸部の地場産業である水産加工では、復興の見通しがたっていない荷主企業が多く、水産加工品の出荷は極めて少ない。

 このようななかで、被災した車両の補てんとしてダンプに切り替えるような事業者もいる。瓦礫輸送だけでも4、5年はかかるという予測もあり、新車を購入しても償却できるという考えのようだ。しかし、新車の生産は追い付かず、中古ダンプの値段も上昇している。

 皮肉なことだが、瓦礫処理の受け入れを表明している自治体が少ないために、ダンプの需給バランスがとれている、といった見方もできる。

2012年4月 2日

出会いと別れ

今年は全国的に気温が低いため、桜の開花が例年より遅い。東京では今週末ぐらいが見ごろになるのではないだろうか。

 10年ほど前になるが、ある地方に出張に行ったとき桜が満開だった。県庁所在地の大きな駅に降りて、多少時間に余裕があったので駅前の歩道橋をゆっくり歩いていると、地元のラジオ局の人から「桜が満開ですが、桜の花からどんな言葉を連想しますか」とマイクを向けられた。そこで「出会いと別れ」と答えたら、若いインタビュアーは「えっ、」といって次の言葉がすぐに出てこなかった。想定外の答えで、すぐには理解できなかったのだろうと思われる。

 小生は茨城県の常総地方の生まれ育ちだ。その年の気候によって桜の開花は多少ずれるが、満開になるのはだいたい3月下旬から4月の初めである。卒業や転勤による別れ、入学や新社会人としての新たな出会いの時期である。

 心が浮き立つような満開の桜、パッと散ってしまった後の寂寥感。華麗な花吹雪は一瞬で過ぎ去り、そのあとには散乱した花弁が土に同化するのをじっと待っているかのようだ。まさに宴の後である。

 このように生まれ育った地域性もあるのだろうが、小生には、桜は人生の出会いと別れを象徴する花というイメージが強い。

 なお、「物流コラム」と称しているので義務的に付け加えれば、この時期が引っ越しシーズンのゆえんでもある。

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