充電と放電
先週は火曜日から金曜日まで、仙台、山形、相模大野、三河安城、岡崎とずっと出張したままだった。その間に、取材が2件、講演が3回、原稿も長い原稿を1本とそれに関連して使用する写真データ、さらに比較的短い原稿も1本入稿した。忙しいことは大変ありがたいことである。しかし、年齢とともに体力的に多少は疲れを感じるようになってきた。
それでも、まぁバランスのとれた1週間だったといえる。バッテリーにたとえるなら充電と放電のバランスが比較的良かったからだ。自分にとっての充電とは取材で、これには旅費と時間というコストがかかる。充電は支出なのである。それに対して執筆や講演は放電である。放電はすなわち収入となる。
この充電と放電のバランスが難しい。放電しなければ収入にはならないのだが、調子に乗って放電ばかりしていると枯渇してしまう。つまり自分の商品価値がなくなってしまうのである。反対に、充電だけでは支出だけで収入にならない。したがって、充電と放電のバランスをどのように保つかを自分で判断することが重要になってくる。
著名人で名前だけで食べられるような人なら、中身の薄い話をいたるところで繰り返していても誤魔化しがきく。誰々さんの話をきいた、というだけで満足してもらえるからである。だが、当方はそうはいかない。
たとえるならニューヨークのダウンタウンの路地裏にある小さなライブハウスのステージに辛うじて立っているようなもの。名もないライブハウスで観客が少数とはいえ、聞く耳をもった、観る目を持った、いわば通の人たちを相手にしている。充電を怠るとブーイングでステージから引きづり落とされてしまう。だから充電と放電のバランスをとり、枯渇しないようにコントロールすることが重要なのである。
それにしてもスケジュールがタイトになると疲れを感じるようになってきた。歳には勝てないということだろう。ということで思いだしたのだが、今日2月11日は自分の誕生日だった。今日で何歳になったのかは忘れてしまって思いだせないのだが、これからも充電と放電を繰り返しながら、いつかはブロードウェイのステージに立ってやる、という気持ちはまだ失っていない。
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