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2013年2月25日

時宜をとらえろ

 例年なら少しずつ暖かさを感じるようになり、春が近づいていることを体感しても良い時節だ。しかし、今年は首都圏でもまだ真冬のような寒い毎日である。天気予報やニュースなどをみていると、北海道や東北地方では連日のように雪が降っている。だが、人間の力では、自然はいかんともしがたい。そこで、冬が長くて厳しいほど、春が訪れて一斉に開花する花々への感動も大きくなると、前向きに考えることにしよう。

 ところで、物流の世界では年明けから動きが慌ただしくなってきた。現在の物流の各分野をリードするような業態が発生したのは今から約40年前である。1970年から70年代の半ばにかけて、新しい潮流が生まれた。日本の社会構造、経済構造が大きく転換する時期でもあった。それらの物流の新潮流が、今日まで物流のそれぞれの分野でサービス水準の向上をけん引してきたのである。

 だが最近、それらを超えるような物流水準を目指す新たな動きが活発になってきた。おそらく今後10年ぐらいの間に、日本の物流の姿は一新するのではないかと予測されるような動きだ。これから10年後といえば、1970年~70年代半ばからちょうど半世紀になる。

 実は、この新たな潮流が芽生えようとしていることを直感したのは数年前であった。そこで新潮流をリポートして本にまとめたいと考えていた。しかし、テーマは頭にあっても、どのような視点から採りあげれば良いかが漠として明確にならなかった。そのため、取材しようと何度か試みたのだが、足が重くて動かなかったのである。どちらの方向に進めば良いのかが分からなかったからだ。

 だが、最近の動きを観ているなかで、徐じょに具体的なイメージが頭の中に形成されてきた。切り口が少しずつ鮮明になってきたのである。幸い数年前から少しずつ資料などは揃えていた。そこで、時宜を逃さないように取材に着手することにした。

 チャンス到来である。逆にいえば正念場でもある。どんなに長い冬でも、いずれは春がくる。

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