ネット押し売り
何日か前のテレビのニュースで、「押し買い」というのをみた。売る気がない人の住居に入り込み、長時間居座って宝飾品などを無理やり安い値段で買い取る輩のようだ。そんな犯罪があるのを初めて知った。
昔は「押し売り」という訪問販売員? がいて、小生が小さい頃は田舎の我が家にも時どきやってきた。たいていはゴム紐などを売り歩いていたようだ。祖母と一緒に家にいる時などに「押し売り」がくると、ゴム紐を買ったものである。「刑務所からでたばかりで生活費がないから買ってくれ」という台詞が定番のようで、小さいころに「押し売り」から聞いたことを記憶している。さりげなく刑務所ということで、本人は脅し文句のつもりなのだろうが、祖母などは「押し売り」は誰でもあのような言い方をするのだと、あいさつ程度にしか受けとめていなかったようだ。それでも当時は使い捨ての時代ではなかった。下着のゴムひもなどが緩めば母親が取り替えたので、買っておいても無駄ではなかったのである。
2週間ほど前に仕事で頻繁にやり取りしているデザイナーがメールで添付資料を送ってきた。いつものようにPDFで添付すればよいものを、何か新しいソフトで添付してきたのである。ところがいくらやっても開けない。そこでPDFで送信し直してもらったのである。
ところが、その新しいソフトにウイルスが潜んでいたようなのだ。それ以来、かってに診断などを始めて、「無料修正」しますかとでてくる。「無料修正」をクリックすると修復に何分かかりますとでてきて、その後に「ただちに購入」となる。そこでストップするのだが、毎回、パソコンを立ち上げる度にでてくるだけでなく、途中でもでてきて往生した。アンインストールしようにも、自分ではできないのである。
ウイルス仕置人の姐御がきて、それ以外にも密かに入り込んでいた怪しげなソフトを削除してくれた。一番しつこいウイルスは1度ではアンインストールできずに、何度かいろいろ操作して排除することができた。最後に「お別れするのは残念です」というメッセージがでて消えていった時には笑ってしまった。
これは現代版「押し売り」である。「押し売り」はたしか刑法の強要罪になるはずだ。また、地方自治体の迷惑防止条例にも該当するのではなかったかと思う。「ネット押し売り」も何とかしてもらいたいものだ。
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