燃料価格...たしかに高い!
自分で車を運転することは、ほとんどない。今年もすでに5カ月が過ぎようとしているが、1月からこの間、車を運転して出かけたのは、記憶ではおそらく2、3回しかないはずだ。
先週の土曜日、久しぶりに車で取材にいった。自動車でないと不便な所だからである。そこで途中のガソリンスタンドでガソリンを約40?ほど入れたのだが、たしかに高いと実感した。車で通勤したり、仕事や日常生活で毎日乗っている人たちは大変だろうと、あらためて思った次第である。
23日には全日本トラック協会と都道府県トラック協会の主催による「燃料価格高騰経営危機突破全国総決起大会」が、東京・永田町の自民党本部8階ホールで開かれた。決起大会では、①燃料費を補填する補助金の創設、②燃料サーチャージ導入の促進、③燃料価格監視の徹底、④軽油引取税緊急減税の実現の4項目を決議した。
現場にはテレビなども取材にきていたのだが、少なくとも自分が知る範囲ではテレビも新聞も決起大会のニュースを流さなかった(確認していない媒体で報じているかも知れないが)。一方、2日後に福岡県内の漁協が休漁して大会を開いた。このニュースはテレビや全国紙で報じられた。トラック運送業界は全国規模での開催なのに対して、漁協は1県内の大会である。
テレビにせよ新聞にせよ、取材をしてもそれを報道するかどうかはニュースバリューによって判断する。たまたま23日は株価が大幅に下落したので、政府・日銀の政策と株価の動向に報道の力点が置かれたということもある。だが今回に限らず、報道機関はトラック運送業界の状況よりも、漁業に従事する人たちの休業の方がはるかにニュースとしての価値が高いと判断しているのである。
2008年夏の燃料価格高騰時に、某テレビ局からスタジオ収録でコメントをというオファーがあったのだが、スケジュールの関係で断ったことがある。もし日程に問題がなかったとしても断るつもりだった。その時に送信されてきた企画書が「燃料価格高騰で暴走する運送業界」とあったからだ。そこで、暴走したくても燃料が高くて「暴走」できないよ、と電話で皮肉をいっておいた。
このような業界に対するマスコミの評価はどこから来るのだろうか。少し分析すれば分かることだと思う。その分析に基づいて、社会にアピールするための戦略を考えるべきなのだが、まぁ、それにしても燃料価格が高い!
最近のコメント