列島縦断
そう言えば、「旅七日 かへり来ぬれば わが窓の赤きインクの染みもなつかし」(石川啄木)という短歌があったなぁ~。自宅に帰る途中で、ふっと、啄木の歌が頭に浮かんできたのである。
先週は月曜日と火曜日が札幌で、水曜日は東京だったものの、木曜日から土曜日までは仙台、福岡、佐賀と1週間で北海道から九州まで縦断したことになる。そして、行く先ざきで幾人もの人にお会いした。とくに仙台では、全国から集まったので、一度にたくさんの人とお会いできた。1週間でお会いした人たちは初対面の人、久しぶりの人、けっこう会う機会が多い人とそれぞれである。だが、みなさんから歓迎していただき、楽しかった。
当方にとっては、人的ネットワークが唯一といっても過言ではないほどの「経営資源」である。そして、さりげない雑談の中にも貴重な情報の破片がたくさん含まれている。それらの断片を手掛かりに、いかに価値ある情報に仕立てて行くかが、いわば自分の仕事なのである。
それにしても日本列島は長い。北海道に行っていた時は、道内で30℃を超えた地域もあった。また、沖縄が梅雨明けしたようだ、という発表もこの間にあった。その一方では、北陸や東北南部、東北北部は、まだ梅雨入りが未発表である。
石川啄木の歌集は何度も読んでいるが、それ以上のことを調べたりはしていない。したがって啄木が冒頭の歌をよんだ時に、どのような旅をしたのかは知らない。もし、一カ所にとどまらず汽車などを乗り継いで移動したと仮定しても、当時、7日間でどのくらいの地方を周れただろうか? そんなことを考えるのも楽しい。
また将来、リニア新幹線が日本列島の主要な都市を結ぶようになったら、旅行やビジネスがどのように変わるのだろうか? よりコンパクトで多機能化した通信手段を携えて、超高速で移動しながら旅や仕事をする。そういう社会の出現が人間の幸せにつながるのなら良いのだが...。
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