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2013年8月 5日

遭遇あれこれ

 秋田新幹線に乗ろうと大宮駅のホームで待っていたら、突然、声をかけられた。長野県の会社の人である。2年ぶりぐらいなので「お久しぶり」ということで立ち話になった。

 この日は上野~大宮間で停電になったとかで、早朝から秋田・東北・山形・上越・長野新幹線が全部ストップになっていた。その後、運転されるようになったのだが、約1時間ほどの遅れだった。そこで平常なら1時間前に発車するはずの新幹線に乗ってしまおうと考えていた。その人は行く先も違い、乗車予定の便も違ったのだが、ダイヤの乱れで偶然、遭遇したというわけである。

 偶然の遭遇といえば、約2カ月前のことである。愛知県の小牧市の郊外を歩いていたら、携帯電話が鳴った。歩きながら電話に出ると、相手は三重県の会社の社長である。ものすごく近くから電話をしているように聞こえたので、津と小牧はやはり近いんだと瞬間的に思ったのだが、実際にはもっと近くだったのである。

 「森田さん、いまどこを歩いているの」と聞かれたので、「小牧の郊外を歩いている」と答えると、「やはりそうだったのか」という。こちらは歩道を歩いていたのだが、その社長は車ですれちがいざまに気づいたのだという。すごく似ていると思ったらしいのだが、少し走しり過ぎてから間違いないと思い、車を止めて電話をしてきたということだった。

 各地を歩いていると、思いがけないところで、思いがけない人に遭遇することがある。ずっと以前になるが、羽田から千歳に向かう飛行機で、自分のまん前の席に茨城県の会社の社長が座ったことがある。これもやはり茨城県の会社の社長だが、盛岡から大宮に向かう新幹線の中で、仙台から同じ車両に乗ってきた。あるいは5、6年前には、沖縄の石垣空港で新潟県の会社の代表とばったり会ったことがある。

 ある程度、会う可能性のある場所で何年かぶりに会っても驚かない。しかし、まったく想定できないような所で偶然に会うと、良く似ているがひょっとして人違いではないだろうか、と思ってしまう。こちらが先に気づいた時には、慎重に、それとなく観察して間違いないと確信してから声をかけるようにする。

 ある空港の国際線のカウンターで、知っている社長を見かけた。先方は気がついていない様子である。そこで挨拶しようとしたのだが、良く見ると声をかけてはいけないと思えるような「同伴者」が寄り添っていた。そこで、気づかなかったことにして、速やかにその場から離れたこともあった。

 それにしても、いつ、どこで、誰が見ているか分からない。悪いことはできないものだ。

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