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2013年12月

2013年12月30日

仕事と趣味の狭間

 むかしと比べると地球の自転と公転のスピードがだんだん早くなっているのではないかと疑いたくなる。子供のころは1年がもっと長かったように感じるからだ。年齢とともに時間が過ぎるのが早くなってくるように思う。そんなことで今回が2013年の最後のコラムとなってしまった。

 あと僅かで今年も終わり、新年を迎える。例年のごとく、年間を通して何日休んだかをスケジュール表で確認してみた。明日(31日)は休む予定なので、それを含めても1年間に25日しか休まなかったことになる。もっとも休日でも頭の片隅では仕事のことを何らかの形で考えている。これは企業経営者なども同様であろう。

 議員をしている友人や知人に言わせれば365日年中無休という。つまり、自分よりお前の方がずっと休んでいるじゃないか、と言いたいらしい。だがこちらから言わせてもらえば、次の選挙で落選したら毎日が休みになるのだから、年中無休であることに感謝すべきだ、ということになる。

 よく働く人の中には「仕事が趣味」という人がいる。だが、本当だろうかと疑ってしまう。自分からみると、仕事が趣味という生き方なんて悲しい人生のように思えてくる。それとは反対に、「趣味が仕事」の人は、幸せな人生だなと羨ましい。趣味がそのまま仕事として成り立ち、自分の好きなことを生業にできる人生なんて理想的ではないだろうか。

 では自分はどうか。いまの仕事が趣味ではないし、自分の趣味がいまの仕事でもない。だが、嫌いではできないので、嫌ではないことになる。つまり仕事と趣味の狭間でもがきながら今年も暮れようとしているというわけだ。

 現在の時点ですでに決まっている来年のスケジュールから判断すると、今年よりも忙しくなりそうな予感がする。当社は、といっても自分1人の会社だが、労働時間からみると完全なブラック企業といえる。だが、決算書をみると立派な? レッド企業だ。これはどうしたことか。その理由は明らかで、労働生産性が低いからに他ならない。それでも存続しているのは、仕事と趣味の狭間にあるからであろう。仕事と割り切ると、採算が取れないのだから止めた方が良い。趣味だということになると、仕事として成り立つような趣味ではないのである。

 ということで、2014年も仕事と趣味の狭間で走り続けるつもりだ。

2013年12月23日

夢が実現するか

 いま大いに悩んでいる。何を悩んでいるのかといえば、年末ジャンボ宝くじで必ず自分が当るはずの7億円の使途についてだ。大金を持ったことのない(正確には見たこともない)人間にとって、7億円の使い道を考えるの大変なことである。

 20日(金)に今年最後の講演があり、さいたま市にいった。夕方6時前に終わったので、大宮駅の反対側にまわってみたら、スーパーの入口のところでたくさんの人が長い列をつくっていた。宝くじを買うための長蛇の列である。ここは高額当選者がよくでる売場らしい。後の予定はなく自宅に直帰するだけなので、時間もあるから買ってみようと列の最後尾に並んだ。

 全く知らない人と、「もし自分の前の人でちょうど売り切れなんてことになったら目も当てられないね」と冗談をいって笑ったりしていた。ジャンボ宝くじ販売の最終日で、アナウンスでは当日の夜8時までといっているから、売り切れにはならないようだな、と思った。

 問題は待ち時間である。順番待ちの列を整理する人たちが数人いたが、およその待ち時間などは聞かないことにした。たとえ1時間待って購入したとしても時給7億円である。メジャーリーグの最高年俸の選手や、世界のサッカーリーグのトップ選手でも、時給換算で7億円にはならないだろう。たとえ2時間待ちで購入しても、時給に換算すると3億5000万円の立ち仕事だ。こんな高額な「非正規雇用労働者」はいない。

 そんなことを考えながら順番を待っていて、やっと自分の購入となったら、ついつい予定していた購入枚数より多く買ってしまった。そこで今度は、7億円の使い道に悩むことになったのである。しょせん「アベノミックス」の恩恵に浴することなどできない一庶民としては、こんな夢でも見ながら年を越すしかない。

 抽選日は大晦日で、支払期間は来年1月7日からの1年間である。このコラムは毎週月曜日づけなので、1月6日までは書くが、1月13日から全く更新されなくなったら、7億円を手にして人生をリセットしたのだな、と思っていただきたい。

 今日12月23日は母親の命日である。「いい歳をして、まだお前はそんなくだらない夢ばかり追いかけているのか」、と叱る声が天から聞こえてきそうだ。

2013年12月16日

トラック不足の影響が自分にも

 今年の年末はトラック不足で物流に影響が出ているようだ。リーマンショック後の長引く景気低迷で、減車が進んでいたからである。

 スポット的な需要にも即対応できるように、遊休車両を何台かもっていたような事業者でも、「維持するためのコスト負担が厳しくなってきた」。また、大型車による長距離輸送から撤退する事業者も増えてきた。燃料価格の高騰も一因だが、それ以上にコンプライアンスの問題が大きい。とくに労働時間、拘束時間など、厳格に法令を順守すると長距離輸送での1人乗務はムリである。だが、2マンでは採算がとれない。

 このように減車傾向が進行していたが、ここにきて多少は荷動きが活発化してきた。ところが今度は人手不足である。ドライバーを募集しても、応募者が少ない。少子高齢化など人口構造上の問題もあるが、それだけではなく中型免許の影響も否定できない。2t車でも普通免許で運転できる車両は少なく、ほとんどは中型免許が必要である。そうなると高校新卒者を採用しても2年間は乗務できる車両が限定されてしまう。普通免許で乗務できる車両を1台も保有していない事業者の方が多いのではないだろうか。

 このようなことから、平常月よりも荷物が多くなる年末は、トラック不足現象が起きる。来年3月には、年度末の荷物の増加だけではなく、消費税増税前の駆け込み需要もあるので、年末よりもトラック不足が顕著になるのではないか、と予想される。

 ところで、このトラック不足が自分自身にも影響してこようとは思ってもみなかった。前々回に12月中旬に『ネット通販と当日配送~BtoC-ECが日本の物流を変える~』という本を白桃書房から出版すると書いたが、急遽、1月発売に変更したのである。12月中旬に取次に渡しても、今年の年末は物流の混乱が予想され、地方によっては書店への配本が年明けになってしまう可能性がある。それなら、いっそのこと発行日を2013年12月ではなく2014年1月にして年明けに取次に出して配本した方が営業的には良い、というのが出版社の営業担当者の意見だった。たしかに1カ月の違いで、発行日が13年から14年になる。そうしようということで延期したのである。

 年末にはトラック不足になる可能性があるなどと、書いたり話したりしていた。だが、まさか自分自身がその影響を受けるとは思ってもみなかったという次第である。

2013年12月 9日

知られる前に急げ

 警察庁の発表(12月2日)によれば、振り込め詐欺などの特殊詐欺被害が今年1月から10月末までで、過去最悪を更新したという。被害額は約383億円で、過去最悪だった昨年1年間の約364億円を10カ月間で上回ってしまった。年間の被害額が400億円を超えるペースである。

 特殊詐欺の手口ではオレオレ詐欺が急増していて、最近は振り込め型よりも受け取り型が多くなっているようだ。オレオレ詐欺は、判断力が衰えた高齢者の親心につけ込んだ悪質な犯罪である。また、医療費などの還付が受けられるといった、還付金詐欺も増えているという。

 特殊詐欺に限らず詐欺全般に共通することは、当然のことだが「あなたを騙します」とは絶対に言わないことだ。そして甘言で被害者を錯覚させてしまう。もう一つは、現金の支払いや契約などを急がせるのが共通点であろう。時間をかければかけるほど嘘がバレる可能性が高まるからだ。一方、被害にあった人の共通点は、「自分は騙されていない」と思っていたことである。後になって騙されたことに気づくのだが、すでに時遅しで、金品などを取り戻すことはほとんどできない。

 このようにみてくると、最近、何か似たようなことが起きた気がした。そう、特定秘密保護法である。為政者に都合の悪い内容を国民が知る権利はありません、そのためには報道の自由も認めません、とは絶対にいわない。一方、外交や防衛、テロ防止などには秘密にしなければならない内容があるといわれれば、たいていの人がもっともだと思うだろう。

 だが、秘密を守らなければならないことと、今回の特定秘密保護法(内容を含めて)の必要性がイコールではないという点がミソである。それをイコールに見せかけるのがトリックだ。多くの人がイコールであるかのように錯覚している間に、急いで成立させてしまおうということではないだろうか。時間をかければかけるほど、イコールではないことに気づく人が増えてしまう。ともかく急いで同法を成立させてしまえ、そうすれば後で気づかれてもどうにかなる。

 前回も書いたように、このようにして新華通訊社...? あれ、いけない間違えた。大本営発表だけが報道の「自由」であり、国民の知る「権利」になってくるのである。

2013年12月 2日

報道コントロールと取材

 やっと再校正が終わった。12月中旬に白桃書房から出版する『ネット通販と当日配送』の校正だ(書店への配本は年明けになる予定)。サブタイトルは『BtoC-ECが日本の物流を変える』である。

 今年の年初から本格的な取材をはじめ、約1年がかりで何とか出版にこぎつけた。レギュラーの仕事はもちろん、緊急で入ってくるイレギュラーの仕事をこなし、その合間を縫っての取材だった。時間がかかった理由はそれだけではない。取材に至るまでが大変だったことにもよる。

 各企業とも最近は広報部による情報コントロールが厳しくなってきている。自社に都合の良い内容なら歓迎するが、意にそわない取材趣旨だと、何かと理由をつけて取材に応じようとしなくなる。とくにフリーの自分などは影響力もないので取材拒否がしやすい(「検討中」ということでいつまでも結論をださないという実質的な取材拒否もある)。かりに、しかたなく取材をセッティングしたとしても、広報担当者が同席するので、取材に応じてくれた人も話せる内容が制約される。取材する側に対しては、広報がその内容はダメ、あの話はダメ、と少しでも切り込んだ内容にはストップをかける。

 こちらが話を聞きたいと思っている人も、そのような事情が分かっているので、それでは取材にならないでしょうと理解を示してくれた。そして、取材ということではなく個人的な情報交換ということにして、広報を通さずに会うことにしましょう、と多くの人が時間を割いてくれた。このような形で取材ができたのも自分1人の力ではなく、仲介してくれる方がたの協力があってのことである。

 しかし、これが本来の取材だと思っている。先方が喜ぶような取材では、企業のPRのような記事になってしまい、それを何社も並べたらカタログ集同然の本になってしまう。書店のビジネスコーナーには、それに類する本がたくさん並んでいる。

 校正などをしている間に、特定秘密保護法案が衆議院で強行採決され、現在、参議院で審議中だ。といっても、議会で審議するよりも「個室」で審議? している時間の方がずっと長いのではないかと思うのだが......。

 ともかく担当大臣が恣意的に特定秘密を指定できるという恐ろしい法律である。自分は国家秘密などを取材対象にしていないが、それでも企業のPRにならないような取材をしようとすると苦労する。特定秘密保護法ができると、報道機関が政府の意にそわないような取材や報道が難しくなってしまう。その結果、大本営発表だけしか国民に知らされないような社会になっては大変だ。

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