50年目の通信簿
中学校の担任の先生から年賀状を兼ねたお便りをいただいた。3年間、クラス担任だった先生である。そのなかで拙著『ネット通販と当日配送』についての感想が書かれていた。良く調べている、統計的な数字も上手くつかってる、わかり易い文章だ、といった主旨が書かれてあった。
先生とは毎年1回はお会いしている。12月の第1日曜日にクラス会を定期的に開いているからだ。団塊の世代なので1クラスの人数も多く53人もいた。おそらく、いまなら3クラスくらいの生徒数なので、若い人たちには考えられない人数であろう。すでに亡くなられたクラスメイトも数人いるが、それでも毎年、30人くらいがクラス会に集まる。結束力の強いクラスなので、同学年の他のクラスからは羨ましがられている。
昨年も12月1日の日曜日にクラス会が開催されて、先生にはお会いしたばかりなのだが、文書でお便りをいただいて読むのは格別な気持ちである。そこで、改めてネットの書籍販売をみた。すると、2001年10月に出版して、現在では絶版になっている拙著が中古本で1万6,466円の値がついていた。見間違いではないかと思って、もう一度よく見たのだが、たしかに1万6,466円になっている。
ネットの書籍販売では新本と中古本が併売されているが、中古本はたいてい100円とか、中には1円などという値がつけられている。自分の書いた本が1円となっているのを見ると、気落ちしてがっかりするのだが、1万円以上の値がついていると逆に疑いたくなってしまう。なぜ、そんな値段になっているのか理由は皆目わからない。だが、悪い気はしないから不思議だ。
そうなると、ついつい欲がでてしまう。発売当時は1,500円+税だった。著者割引で定価の80%で買えるのだから、こんなことなら100冊ぐらい買ってもっていれば、150万円ぐらい儲かったのに...。まぁ、こんなことばかり考えているからいつも貧乏しているのかもしれないが。
それにしても先生からいただいた文面からは、生徒の良いところを何とか見つけだして褒めてやろう、という思いが伝わってくる。読んでいるとついつい中学時代に戻ったような気持ちになってくる。いつまで経っても先生と生徒なのだな、という思を強くした。
そういえば今年の3月で中学を卒業してからちょうど50年だ。国語の先生だったので、作文は比較的良い評価をいただいたことになる。50年目の通信簿として、今後の励みにしたい。
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