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2014年2月17日

日本列島・雪景色

 石川さゆりさんが歌ってヒットした「津軽海峡・冬景色」(阿久悠作詞、三木たかし作曲)という歌がある。それに倣うと先週の週末の日本は、さながら「日本列島・雪景色」である。

 近年は毎年のように夏に猛暑が日本列島を覆い、各地で観測史上の最高気温を記録したりしている。また、局地的な豪雨では、やはり観測史上最高の降雨量で各地に被害をもたらすなど、異常気候が常態化している。先週末には九州から北海道までほとんど全国で雪が降った。今回の雪も、何十年ぶりとか、観測史上最高の降雪量という地域があった。

 大雪によって交通が大混乱した14日(金)は、大阪への日帰り出張だった。大阪環状線の京橋駅の近くにあるホテルモントレラ・スール大阪に行ったのだが、だいぶ前に購入しておいた新幹線に乗ったのでは遅刻の可能性が高かった。そこで前日の朝に、最大2時間遅れてもスレスレで間に合うような新幹線にチケットを変更しておいた。幸い往きの新幹線は約40分遅れだったので、余裕をもって目的地に着くことができた。帰りは成り行きまかせで、交通事情によってはどこに1泊しても良いと思っていたのだが、帰りの新幹線も約30分遅れですんだ。とはいっても大阪市内も都内も在来線が間引き運転などをしていたので、トータルするとかなりの時間がかかった。

 道路も大変で、大渋滞だけではなく、車が動けなくなってしまうような事態も発生した。当然、トラックによる貨物輸送にも大きな影響がでている。重量ベースでみると国内の貨物輸送の9割はトラック輸送である。もちろん航空貨物輸送や鉄道貨物輸送も雪によって遅れや運休があるので、雪による影響ということでは同じだ。しかし、航空輸送なら空港から空港まで、鉄道輸送なら駅から駅までの輸送であり、発地の空港や駅まではトラックで運び、着地の空港や駅からもトラックで運んでいる。このようなことからトラック輸送がストップしてしまうと、それだけ影響が大きいのである。

 大雪による荷物の遅れは仕方ない。それよりも、ドライバーの人たちの方が心配である。スリップなどによって事故が発生しやすい。運転には細心の注意が必要だ。さらに渋滞によるノロノロ運転が加われば、精神的な疲労は大変なものであろう。

 何事もなく仕組みが機能している時は、当然のように思えることも、仕組みが機能しなくなるとその存在を認識するのである。

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