1円硬(軟)貨
最近、小銭入れに1円硬貨がやたらと多くなってきた。消費税率が5%のときよりも8%の方が釣銭で1円硬貨を使うことが多くなったからだ。そこで知らず知らずのうちに、小銭入れに1円硬貨が増えている。
だが、1円硬貨は軽いので、小銭入れが膨らむ割には重量感が乏しい。原料はアルミニウムらしいので、軽いだけでなく他の硬貨よりも柔らかい。したがって1円硬貨の場合には、1円「硬貨」ではなく1円「軟貨」といった方が正確なのではないか、などと冗談を言いたくなってしまう。
ずっとこの間、1円硬貨はあまり製造されていなかったようだ。スーパーやコンビニなどの小売店以外では1円硬貨を使用することが少ない。さらに電子マネーが普及してきたことも理由のようである。しかし、消費税率が5%から8%になったので、使用頻度が高くなってきた。
このようなこともあって、造幣局では今年の1~3月に1円硬貨の製造を急いだ。4月の増税までに間に合わせるためである。新聞報道などによると、一般流通向けに製造するのは約4年ぶりとのことであり、今年度も製造を予定しているという。
ネットで調べてみたら、1円硬貨を1枚製造する原価は1円以上かかるという。原料のアルミニウム地金の価格変動によって、多少は製造コストが違ってくるものの、1枚製造するためのコストは約3円らしい。
また、消費税率が上がって感じる変化の一つに、電車などの運賃がある。切符を購入して乗車すると10円単位なのだが、ICカードだと1円単位の運賃になる。同じ乗車区間でも運賃が二重価格になった。そのためICカードでも運賃や残高が1円単位で表示される。
だが、たかが1円、されど1円である。1円硬貨が数枚だと何となく軽んじてしまいがちだ。わずか数円という感覚である。しかし、自動引き落としの支払日に1円不足していてもダメである。それに1円硬貨だけでも、1億枚ためれば1億円なのである。そのように考えると、1円といえども「軟貨」にあらず。やはり「硬貨」と呼ぶのがふさわしいのかも知れない。
そんなことから、事務所の空きケースにここ何年間か貯めてきた50円硬貨を数えてみたら、今日現在で15万4650円になっていた。なぜ50円硬貨を貯めはじめたのかを説明すると長くなるので省くが、4、5年前から小銭入れに入っている50円硬貨だけを取り出して、その都度、小さなプラスチックケースに入れてきたのである。ちょうど3093枚たまったことになる。
1億円は50円硬貨200万枚なので、あと199万6907枚足りない。まだまだ遠い道のりである。
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