仕事=夏休み
常陸太田市(茨城県)の佐竹寺に行ってきた。来年3月に発行する小冊子の見開きページに使う予定の写真撮影である。同市のHPによると、佐竹寺は鎌倉時代から江戸時代にかけて常陸国を支配した佐竹氏代々の祈願所で、開山は807年あるいは985年と諸説があるようだ。兵火による焼失と再建などの変遷があったが、佐竹氏の秋田移封にともなって寺運は衰えていったという。国指定重要文化財である。
常陸太田市に行ったのは初めてである。水戸駅でJR水郡線に乗り換えて、上菅谷駅で同じ水郡線なのだが郡山方面に行く電車から、常陸太田に行く電車に乗り換えた(水戸~常陸太田直通もある)。水郡線の電車の中には観光客らしい人たちがいたが、ほとんどが高齢者だ(車窓にうつった自分の姿ではないので誤解のないように)。
常陸太田駅の観光案内所で聞いたら佐竹寺の方にいくバスはないし(平日でも曜日による)、歩くと30分はかかるという。暑い中を歩いたのでは写真を撮るまでにバテてしまう。すると案内所でレンタサイクルもやっているというので借りることにした。これなら撮影が終わってから別の所に周ることもできる。電動自転車は初めて乗ったが、たしかに軽い感じがした。それにしても暑いことに変わりはない。自宅に帰ってから夜のニュース番組を見ていたら、常陸太田の近くの大子町では37度以上になったといっていたから、それに近い猛暑だったに違いない。
汗だくで佐竹寺に着いたら、人がたくさんいること。バスで見学に来た団体さんもいれば、檀家の人たちが大勢集まっていて、板塔婆を持ってお墓と本堂を行ったり来たり。肖像権などのトラブルを避けるため、顔が写らないように撮らなければならない。どうしようもない場合は顔の部分をぼかすようにする。その点はデザイナーがチャンと処理してくれるが、それでも校正では神経を使う。そんなこんなで、人が少なくなったり、こちらを向いている人がいないようなシャッターチャンスを待ちながらの撮影だ。それに猛暑のカンカン照りなので、屋根は明るいのに光の当たらない本堂は暗い。コントラストが極端なので露出が難しい。仕事で写真を撮るといっても、カメラが専門ではないので素人同然である。炎天下で露出を調整しながら同じアングルで何度もシャッターを切ることになった。
といったことで、久しぶりに大汗をかいた。だが、今夏もなかなか休みが取れないスケジュールなので、往復の移動が夏休みと思えばこれもまた楽しい。
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