トラガール...?
8月29日の「日刊スポーツ」に「トラガール 阪神ファン? いえいえ女性トラックドライバーです 特設サイト9月OPEN」というパブリシティー記事が載った。東京本社版(関東・東北・甲信越・静岡)なので、当該エリアの人はご覧になった方もいるかと思う。
トラック運送業界ではドライバー不足が深刻になっている。他の業種でも同様だが、労働力の確保は各企業にとって今や大きな問題である。トラック運送業界では、若い人たちに業界に入ってきてもらうための様ざまな取り組みをしている。国土交通省でも業界の労働力確保をバックアップする施策を進めているが、その一環として女性のトラックドライバーを増やそうというのがトラガール戦略だ。
大型免許を所有している女性は現在、国内に約13万人もいるというが、トラックドライバーとして働いている女性は約2万人にすぎない。これはトラックドライバー全体の2.4%である。そこで国交省では、女性のトラックドライバーを2020年までに2倍の4万人にまで増やす方針を打ち出した。
そのためには、まずネーミングというわけだ。トラガールの他にもトラッ娘(とらっこ)、ハコジョ(運ぶ+女子)、キャリー・ウーマン、箱ガール(はこガール)、はこびひめ、トラージョ、トラ乙女、トラジェンヌなどたくさんの案があったが、アンケートの結果などを踏まえて「トラガール」が採用された。国交省では9月から、「トラガール促進プロジェクト」の特設サイトを立ち上げる。
これまで、女性のトラックドライバーはたくさん取材してきた。共通しているのは、みんな運転が好きだという点である。実際に運送会社に就職するまでの過程は様ざまで、なかには金融機関や証券会社などの勤務経験者もいた。大型免許はもとより牽引や第二種免許、クレーン、大型特殊、危険物などの免許を持っている人もいる。物流関係以外のいろいろな国家資格を取得している人もいた。
父親がトラックドライバーだった女性ドライバー、母親がトラックドライバーで母娘ドライバーという人もいた。あるいは小学生の息子が通っている学校に給食を運んでいる、という人などもいた。なかには要介護の親がいるような人もいる。
これらの取材を通して感じたことは、それぞれの生活に合ったような勤務体制(休日など)が重要だ、ということである。
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