« 2014年9月 | トップページ | 2014年11月 »

2014年10月

2014年10月27日

肩こりと3PL

 9月22日に書いたように、9月19日は体調が悪く10数年ぶりに1日中ゴロゴロして過ごした。ところがそれ以来、体の調子が良い。慢性的な肩こりがかなり軽くなったのである。酷い時には、肩だけでなく腰や足もコチコチに固まってしまう。ところが自分でも不思議なくらい全身が軽くなった。先週も1カ月ぶりでマッサージに行ったら、「全体的にかなり良くなっていますね」といわれたほどだ。

 これには、ちょっとした秘訣がある。どうせ1日中寝ているのならと、ある試みをしたのである。10年前の2004年2月に、1泊の研修会で、岩手県のある温泉に行った。その夜、宿からマッサージを呼んでもらった。ダブルでと頼んだら、マッサージの人がシングルで大丈夫といっているがどうしましょうとフロントから電話が入った。職人気質の人なのだろうと思って、シングルでも良いといって、予約の時間に来てもらったら、やはりシングルでも揉み解してみせるといったプライドの持ち主だった。

 ところが体を触った途端、コリが酷いので驚き、なぜダブルで頼んだかを一瞬で理解したようだ。「これではマッサージ代もかなりかかるでしょう」というので、かなりかかるといったら、「お客さんのコリの根元は腰ですよ。毎日、寝る時にこのようにすると、かなり違ってきます」と教えてくれた。

 その時、これこそ3PL(サードパーティ・ロジスティクス)だと思った。一般的な3PLの定義は間違っている。詳細は省くが、3PLを自称している企業のほとんどは、サードパーティではない。自分が業務受託することを目的にしているので、第三者ではなく当事者だ。現状よりベターな提案はできても、ベストの提案はできない。ベストの提案は自社の受託業務を限りなくゼロに近づけることになるからだ。また、提案しているのはロジスティクスではなく、物流の効率化に過ぎない。

 本当の3PLとは、クライアントにとってベストの提案をすることで収入を得ている第三者である。そのマッサージ師は、マッサージにかからなくても良くなるコツを教えてくれた。だから3PLだと思ったのである。その後、数日間は教えてもらったようにしたのだが、そのうちいつも通りの寝方に戻って10年が経っていた。それを思い出して実践するようにしたら、本当に体調が良くなったのである。

 だいたい体調が悪くなる時には、無意識のうちに腰が曲がってきている。ところが、腰がまっすぐ(体調が良い)だと、ほんの僅かだが目線が高くなる。今まで水平に見ていたものが、ほんの少しだけ上から見える。すると、今まで見えなかったものが見えるようになってきたので楽しい。

2014年10月20日

最近の取材企業あれこれ

 今月(10月)に入ってから取材で訪ねた企業の中の2社で、エッ! と驚くことがあった。1社は会社に入ったら正面に、「Welcome」の文字の下に自分の名前が書いてあるではないか。取材で訪問した国内の企業で、事務所の入り口に「ようこそ当社に」と名前が書かれてあったのは同社が2社目である。以前に訪ねた会社でもそうだったが、同社でも記念にウエルカム・ボードの写真を撮って帰ってきた。

 訪ねて驚いたもう1社は、ある上場企業である。3人が取材に対応してくれたのだが、名刺を交換すると「これを部長の方から事前にもらっています」とA3の紙を見せられた。今年の1月に出版した拙著『ネット通販と当日配送』を要約したものだ。私が取材に来ると言うので、それを事前に渡されたのだという。

 その場でさっと目を通したら、拙著の要点を的確に押さえ、しかもコンパクトにまとめてある。そこで、「もらっても良いですか」と聞いたら、「いいですよ」というので持ち帰って帰社してからじっくり読むことにした。

 取材に応じてくれた人たちは、事前に拙著の要約を読んでいたので、逆に質問事項をまとめてあったようで、取材とは別に雑談のような形で長居をしてしまった。さらに、後日、メールでいくつかのやり取りをすることになった。当方としては追加的な取材であり、また先方に対しては当日の質問に充分に答えていなかった点についての補充的な回答である。

 そこで拙著の要約だが、帰ってから良く読んでみると、要点を的確に押さえてあって、本人よりもずっと簡潔明瞭にまとめてあるなと驚いてしまった。ここまで正確に読み込んでもらうと、書いた本人としては嬉しい限りだ。

 拙著を要約してくれたのは、IR・広報部の部長である。IR用に作成したとのことである。日づけをみると今年の1月6日となっている。拙著の発売日は1月10日だが、「M Report」の読者企業には昨年の年末ぎりぎりに贈呈で送ってある(12月27、28日ごろに届いたと思われる)。そこから逆算すると、実に短時間で正確に読み込み、要点を整理したことになる。

 しかも要約者のコメントまで記されており、さらに、自社が力を入れて早急に取り組むべき事業領域も指摘している。IR用とはいえ驚いたものだ。同時に企業力や将来へのポテンシャルといったものも感じた。

2014年10月13日

唐津城から高島望む

 10月9日に全日本トラック協会の事業者大会が福岡市内であった。そこで前日の8日に福岡に入って取材をし、夜は久しぶりに旧友と会って食事をした。大会当日は午前中に大濠公園を散歩してから会場のヒルトン福岡シーホークに入った。

 10日は14時15分発のANAで羽田に帰る予定にしていた。そこで、それまでの間どこに行こうかと考えたのだが、久しぶりに唐津に行くことにした。前回、唐津に行ったのは2009年4月10日~11日だったので、奇しくもちょうど5年半ぶりである。飛行機の時間があるので、あまり長居はできないが、唐津城だけでも行くことにした。

 地下鉄の中洲川端から乗ったのだが、唐津までの直通ではなく筑前前原のホームで接続電車を待っていると、静岡県トラック協会の大須賀正孝会長はじめ、数人の事業者の方がたがその後の電車で来て、東唐津までご一緒することになった(自分は唐津まで乗車)。この前に来た時は、佐賀県トラック協会の馬渡雅敏会長に、松浦通運のブルームロジ課をご案内いただいた。記憶では筑肥線の路線沿いだったので、車窓からの雰囲気でたしかこの辺だったなと注視していたら、浜崎駅の近くで確認することができた。

 唐津ではフェリーで高島に渡りたかったが、帰りの飛行機の時間に間に合わないといけないので唐津城から眺めることにした。高島には宝くじが当ることで有名な寶當(宝当)神社がある。主祭神は野崎隠岐守綱吉命で、明和5年(1768年)の創建という。その関係なのか、島には野崎姓が多いと聞いた。この前は宝当神社にお参りしたが、この間、さっぱり宝くじが当らない。

 高島には塩屋神社もあり、昔は製塩業で潤った時代もあったようだ。そんな関係で島の高島小学校もピーク時には153人もいたようだが、今年度の生徒数は5名という(2003年3月までは中学校もあった)。

 そんなことで今回は、唐津城から高島を望むことにした。唐津城は、豊臣秀吉の家臣の寺沢広高が慶長7年(1602年)に築城にかかり、慶長13年(1608年)に完成したという。城からの眺望は素晴らしい。そんなことで宝当神社に行けなかったのは残念だが、今回は唐津城から高島や虹の松原を望むことにした。帰りの飛行機では、長野県トラック協会の岩下勝美会長や事業者の方がたと座席が1列違いだった。

2014年10月 6日

運賃値上げの構造的特徴

 日銀の短観や生活意識調査、その他の機関の指標やデータ、専門家のコメントなどを総合的に判断すると、景気動向に構造的な特徴が明確に現れてきたような気がする。大企業の中でも輸出型の製造業は全体的に業績が良く、同じ大企業でも内需を主たる対象にした流通業は一部を除いて良くない、中小企業は全体的に厳しい状況にある、といった構造である。

 輸出型の大手製造業も、国内市場ではなく外国市場に支えられており、また円安効果も業績に貢献している。したがって国内での設備投資などには慎重である。大手小売業は内需の落ち込みの影響が大きい。中小企業は全体的に厳しいが、そのなかでも中小製造業では原材料や電気料金などのコスト高騰を単価に転嫁できずに苦しんでいる。

 トラック運送事業者も、労働力確保難や軽油価格高騰、コンプライアンス・コスト上昇などのなかで、この間、運賃・料金値上げに取り組んできた。その結果、全体的には運賃水準が上がってきている。だが、その内容を見ると、先述の構造的特徴を反映した形になっている。

 たとえば大手小売業の取引先に対しては運賃値上げは厳しい。大手小売業は内需が冷え込むなかで、仕入れ条件もよりシビアになっており、食品や日用品などの大手メーカーといえども、バイイングパワーの関係から厳しい取り引きを余儀なくされている。そのため消費財などの大手メーカーの運賃値上げも難しい状況にある。

 そこでトラック運送事業者の運賃値上げ要請も、勢い中小規模の取引先に矛先を向けることになる。そのようななかで一部では新たな変化も起き始めているようだ。傾向的には長年にわたって物流のアウトソーシングが続いてきた。自家用トラックから営業用トラックへのシフトである。ところが、中小規模の荷主企業とりわけ下請け、孫請けなどの部品製造業では、原材料その他のコスト高騰が単価に転嫁できないなかで、運賃がさらに上がると納品業務などを内製化した方が良い、という判断もあり得るというのだ。つまり、営業用トラックから自家用トラックへの逆シフトである。

 また、農産物輸送の運賃動向も興味深い。生産者米価が大幅に下落したために、米の輸送では運賃が上がるどころか、反対に値下げ傾向が見られる。一方、野菜などの輸送では運賃の上昇幅が大きい。総務省の消費者物価指数でも、総合指数と生鮮食品を除いた指数が出される。つまり野菜などは「時価」で変動する。そのため運賃コストがかなり上昇しても、小売価格に転嫁できやすいことを示しているものと思われる。

« 2014年9月 | トップページ | 2014年11月 »