寒波と大雪
寒波が日本列島を覆っている。それにともない全国各地で大雪に見舞われた。雪には慣れているはずの地方ですら、あまり経験のないような大雪のために、様ざまな影響がでている。ましてや、あまり雪が降らない地方では大変だ。
雪が降ると頭に浮かぶのがトラック輸送への影響だ。事故の危険性もあるし、物流が停滞するという問題もある。輸送途中で身動きが取れなくなってしまったトラック・ドライバーの人たちの苦労は大変だろうと思う。
ずっと以前、自分が車を運転している時に雪に見舞われた。緩やかな上り坂の先の信号のあるT字路で、発車できない車が多発して大渋滞になった。やっとT字路の信号の近くまで進んだが、赤信号で停止した。自分の前には数台の乗用車がいる。信号が青になったが先頭車が発車できない。すると自分より数台後ろにいた大型トラックのドライバーが、車から降りて先頭車のところまでいき、窓を開けさせてアクセルの踏み方やハンドルの切り方などアドバイスをはじめた。その後ろの車も指導し、ゆっくりだが順番に発車できるようになった。トラック・ドライバーの中には、いらいらしてクラクションを鳴らし、発信できない車をあおるような人もいる。それに対して、これぞプロのドライバーと感心した。
そのエピソードをある所に書いたことがある。その後、めったに雪の降らない地方で大雪になった翌日、前まえからの予定でその地方に取材にいった。すると取材先の会社の社長が、「前に森田さんが書いていたのと同じような場面に、昨日、遭遇しましたよ」という。乗用車で移動中に、大雪のため信号のあるT字路で大渋滞となった。やはり信号が青になっても先頭車両がなかかな発進できない。すると社長の車の後ろにいたトラックのドライバーが降りていって先頭車を後ろから押しだした。続く車も順番に押して発進させている。それをみて「自分も運送屋の親父だから、手伝わないわけには行かなかった。おかげで服が泥だらけになったよ」と笑っていた。全く知らない運送会社のドライバーだったが嬉しかったという。
今冬は、これから先も雪が多いのだろうか。
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