寝正月
寒波が日本列島の広域を覆っている。首都圏は寒いだけでまだ恵まれているが、北日本や西日本まで広い範囲で雪の影響が大きい年明けとなった。
元旦は山歩きをしようと奥多摩の方に出かけた。だが、電車で移動中にかなり雪が降ってきたので、途中で引き返すことにした。家に帰っても何もすることがない。そこで午後の早い時間から酒を飲み始めたら、そのうち眠くなってしまった。寝たい時には寝れば良いと思ってベッドに横になったら、夕ご飯で起こされるまでぐっすり眠ってしまった。3日も昼近くまで寝ていた。今年はよく眠る正月になってしまった。
それにしても、正月3が日でも宅配便の集配車が動き回っているが、そこまでする必要があるのかと思ってしまう。そもそも正月でも集配をするようになったのは宅配便会社の自己都合である。正月を休みにすると、大晦日と新年の休み明けに荷物が集中する。このような波動をできるだけ小さくした方が集配車両やドライバーの配置などの面で良い。また、休みがあると荷物をどこかに滞留させることになる。それよりも荷物が常に流れていた方が効率的なのである。
アンケート調査は設問によって、都合の良い結論に誘導することができる。たとえば「正月3が日も集荷や配達をした方が便利ですか」と問えば、不便だと答える人はまずいない。たいていの人は便利だと答えるだろう。しかし、「正月3が日も集荷や配達が必要ですか」という問いなら、必要だと回答する人の数はずっと少なくなるはずだ。ところが便利かどうかという設問で「便利」という回答が多ければ、それがあたかも「必要」という顧客ニーズであるかのようにしてしまう。そして自己都合ではなく顧客が必要としているからとすり替える。
その結果、幹線輸送などをしている孫請け会社のドライバーの中には、元旦は勤務から外れるが「待機」していなければならない、といった人もでてくる。連絡が入ったら、いつでも出社して乗務できるようにというわけだ。これでは遠くに出かけることができない。家にいても酒も飲めない。緊急の連絡がなければ働かないのだから休みなのか? それとも待機状態なのだから拘束時間になるのか? このような眼に見えないところで、宅配便は支えられている。
まぁ、そんなこと考えずにもう一眠りするか。
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