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2015年6月

2015年6月29日

出張宿泊難民

 最近はホテルの予約が難しくなっている。札幌には毎年2、3回は行くので、自分で手配する場合は泊まるホテルを決めている。だが、ネットでそのホテルを予約しようとしたら満室だった。今回はそのホテルで開かれる会合に出席するために行くので、宿泊もそこなら好都合だ。そこでホテルに電話をしたら、「ネットではほとんど予約が取れませんよ」と言われた。だが、僅かだが空き部屋があるというので予約できた。

 秋田には2、3年に1度ぐらいしか行かないので「定宿」はない。ある祝賀会に出席するので、宿泊もそのホテルなら都合が良い。そこでネットで検索したが満室なので、その近くのホテルを順に調べたのだが、どこも満室になっている。やっと7、8件目に2部屋ほど空いているホテルがあったので予約した。結果的には宿泊料の安いホテルになったので良しと考えよう。

 6月9日に観光庁が公表した「観光白書」によると、全国的に宿泊施設の稼働率が上昇し、予約が取れにくくなっている。ディスカウントもなくなり、宿泊料も徐じょに上昇しているという。外国人観光客が増加しているからだ。地方の人に聞くと、都内でもホテルの予約が取りづらくなっているという。

 外国人観光客の増加傾向が続いたら、東京オリンピックの開催時期にはどうなってしまうだろう。首都圏ではホテルの新設や増設も考えられるが、新たに建てれば何十年も稼働させることになる。そんな先まで世界の経済状況を予測することなどムリだ。短期間のオリンピック特需を見込んでホテルを建設するのも難しい判断である。

 一方、総務省の「住宅・土地統計調査」によると、日本全体で空き家率が上昇している。空家率が一番低い東京でも2.1%(2013年確報値)だ。引越サービスをしている知り合いの経営者は、空き家を活用して外国人の短期ステイ需要を喚起できないか、といったことを企画している。

 だが、旅館やホテル業界が猛反対のようだ。「火事が起きたら誰がどう責任をとる」とか「犯罪の温床になる」など、ネガティブ・ファクターを並べてくるのだという。自分たちも参画して、社会の変化に対応した新ビジネスを創造したら良いのではないかと思うのだが‥‥。

2015年6月22日

箱根湯本

 とある研究会を箱根湯本で開いた。お世話になったのは、創業が寛永2年(1625年)というから390年の歴史を持つ老舗旅館で、館内の2棟は重要文化財の指定を受けている。現役の旅館で重要文化財に指定されている棟があるのは全国でも当館だけという。

 また、フロントの一隅には、宿泊客向けのささやかな「貸本コーナー」があり、地元に関する本などが置いてあった。その中に研究会のメンバーの1人が過去に編纂に携わって収録した、箱根周辺の昔話集もあり、奥づけに名前が載っていた。

 平日だったこともあるが、火山活動の危険性の影響で、箱根湯本駅周辺の商店街も人が少なかった。これもメンバーの知り合いで、地元の売店などに商品を販売している人に偶然に会った。その人の話では、大涌谷周辺ではダメージが100%に近いところもあり、箱根湯本でも平均すると40%減という。

 紫陽花も見ごろだが、火山活動の危険性の影響はかなり大きい。また通常なら夏には一般観光客も増え、各大学の合宿などもある。しかし、観光客の予約も例年より少なく、大学の合宿予約は激減という。当然いまの時期には夏の予約でほぼ埋まっていなければならない。ホテルや旅館も今夏は諦め、秋以降に期待したいという。だが、それも夏前には火山活動の危険性が収束しないと難しのではないだろうか。

 そうなると旅館やホテル、みやげ物店などは、どこまで耐えられるかという体力勝負になってくる。体力ということでいえば、来年正月の箱根駅伝も気になるところだ。大涌谷周辺の火山活動の今後の推移にもよるが、例年通りに開催できるのかどうか。

 箱根駅伝の中止はないだろうが、状況次第で、最悪の場合にはコースを一部変更して実施するようなことになる可能性も否定できない。かりに一部コースを変更するようなことになったとしても選手にとっては大変な問題だ。たとえば3年間、黙々と練習を積み重ね、4年生になって初めてレギュラーになれたような選手は、いつものコースで走りたいだろう。

 自然の力は大きい。人間に様ざまな禍福や悲喜をもたらす。

2015年6月15日

紀伊半島一周

 先週は奈良に行ったので、良い機会と紀伊半島を一周した。羽田から南紀白浜空港を利用したことはあるが、鉄道で紀伊半島を一周してみたいと以前から思っていたからだ。

 奈良から和歌山に行き、和歌山城などを観て、次の特急で新宮へ。新宮では熊野速玉大社などを観た。雨だったが和歌山から新宮までの特急の車窓から、橋杭岩など海岸沿いの風景を眺めた。一方は海岸近くまで山裾で、その間の僅かな土地に人びとが暮らしている。雨が小止みになると山並みの上の方を雨雲が覆うが、その様をみるとたしかに神々が住んでいそうだ、という気になってくる。

 新宮に一泊し、翌日は熊野に行った。次の名古屋行きの特急まで3時間余あり、天候も回復したのでレンタサイクルで獅子岩や花の窟などを見学した。

 観光ガイドなどにはほとんど載っていないが、神仙洞というのがある。獅子岩から花の窟の方に向かって20~30mぐらい、42号線と旧道が交わったところに海側に突きでた大きな岩がある。人面岩とも呼ばれているようだ。大きな岩には空洞があるが、道路との境界線に沿ってフェンスがあって入れない。たまたまフェンスの入口が少し開いていて、中に人がいるようなので声をかけてみた。すると入っても良いと言ってくれた。

 話によると、ずっと昔は地蔵さんがあり、自由に入れるようにしていたという。古来の熊野古道はその岩の下の海岸線だった。波打ち際を歩いてきた人たちが、岩場をあがり地蔵さんを拝んで再び海岸線の熊野古道を歩いて行った。近代になってからは旧42号線ができ、さらに現在では新道になった。そうなると中に入っていろいろな物を持ち去ってしまう人たちがいるため、30年以上も前に立ち入り禁止にしたという。

 じつは国立公園の一部なのだが、ここだけ個人の所有になっている。現在の所有者は名古屋在住の人で、毎月1回、掃除などのために来ている。偶然にもその人だったのである。話によると明治のころに、獅子岩も国が売りに出したが、誰も買い手がいなかった。神仙洞(人面岩)だけ民間人が購入し、さらに売買が繰り返されて8番目の所有者になったのがその人の祖父だった。

 固定資産税などを聞いたら、神社などと同じ扱いで非課税らしい。しかし、木を伐採するにも環境省の許可がいるし、掃除などもしてくれといわれ、個人で維持するのも大変なようだ。息子の考えもあるだろうが、国に譲ることも考えているという。思いがけず面白い話が聞けた。

2015年6月 8日

摂生か薬か

 毎日インスリンを打っているのに、毎日酒を飲んでいる人がいる。酒を止めれば良いじゃないか、と思うのだが酒を止めるつもりはないらしい。

 厚生労働省は2013年4月に「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」を策定、発表した。今年4月発表の資料をみると、3年後の2018年3月末までにジェネリックを60%以上にする、という目標を掲げている。健康保険の負担を減らすためだろう。

 当方にも、今年3月に組合けんぽからジェネリックにしてくれ、といった文書が送られてきた。10年ぐらい前から病院で定期的に診察してもらっている。医師が血液をきれいにする薬を処方して、4種類の薬をずっと服用している。

 4月上旬に病院に行ったので、医師にジェネリックにしてくれと言ったところ、あからさまに嫌な顔をされた。「(4種類のうち)新薬が多いので、あまり安くはなりませんよ」「ジェネリックは若干成分が異なるので体質に合わない場合もありますよ」「ジェネリックは病院内ではなく、院外の薬局で購入することになるので不便ですよ」といった具合だ。

 これでは気の弱い人なら仕方なく医師に従ってしまうだろう。同時に、なぜそんなに新薬にこだわるのかと、あらぬことを想像せざるを得ない。医師としての売上実績が必要なのも分からないではないが。

 前まえから感じていたのは、生活習慣病などの場合、薬が増えることはあっても減ることはまずない、ということだ。血液や尿検査で数値が少し悪化すると薬の種類あるいは量がすぐ増える。逆に数値が良くなっても、それは薬の効果という解釈になる。なぜ、薬を減らしたり一時的に止めて経過を診ようとしないのだろうか。

 自分の場合、HbA1c(ヘモグロビン)は少し高めだが、それ以外は正常値の範囲にある。摂生すれ少し良くなるのは分かっているのだが、それでも「薬を飲んでいる効果」ということで薬を減らすことはないだろうと思われる。だったら、摂生しないために薬を飲んでいる、と割り切った方が良い。あれ? それじゃインスリンを打ちながら酒を飲んでいる人と同じことか。

2015年6月 1日

日本は火山列島だった

 最近、日本列島の動きが活発化してきた。先週1週間だけをみても5月25日には埼玉県北部を震源とするマグニチュード5.5の地震が発生、5月30日の午前1時過ぎには茨城県南部を震源とするマグニチュード4.8の地震が起きている。さらに30日夜8時過ぎには小笠原諸島西方沖でマグニチュード8.1という大きな地震が発生した。

 火山活動も活発化してきた。4月下旬からの箱根山大涌谷周辺での火山性地震は1カ月以上経った現在も収束していない。さらに桜島や浅間山でも火山性地震が多発しており、5月29日には口永良部島の新岳が噴火した。

 埼玉県北部を震源とした地震の時は、新宿西口のLタワーの地階にいた。いきなりスマフォが地震発生を知らせてきたのだが、まったく揺れを感じなかった。訓練にしてはおかしいなと思ったぐらいだったのである。事務所に戻ってネットで確認して、大きな地震だったことを知った。

 茨城県南部を震源とする地震は深夜なので寝ていたが、揺れを感じて起きた。その日の夜の小笠原沖の地震は、自宅にいても大きな地震だと分かったが、本震までの予震の時間が長かったので震源地は遠いだろうと思っていた。マグニチュード8.1で、全国47都道府県に震度1以上の揺れを感じさせた地震は初めてという。だが、津波などの被害がなかったので良かった。

 被害といえば口永良部島の島民全員が、屋久島に無事に避難できたのは不幸中の幸いだった。とはいっても帰島までには長期化が予想される。精神的にもこれからが大変だろう。

 考えてみると、地球の成り立ちからして火山の噴火などは自然の姿といえる。その結果として現在の地球があるし、日本列島も形成された。これからも地殻変動などによって、地球の表層の形は絶えず変化していくだろう。これは地球がまだ生きているという証拠だ。

 それにしても20世紀後半から現在までの日本は、地殻変動や火山活動などが比較的沈静化していた平和な時代だったのだろう。地球が誕生してからの悠久の時間からすると、ほんの一瞬の平穏だったのかもしれない。だが人間には環境変化に対応する能力があると信じることにしよう。

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