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2015年11月 9日

カガノトヲ‥‥

 先週は静岡に行ってきた。静岡への出張はたいてい日帰りだが、今回は浮月楼の敷地内にあるホテルに2泊することになった。浮月楼は徳川慶喜公屋敷跡で、庭園が素晴らしい。しかも静岡駅から徒歩5分ほどのところにあり、「静岡の迎賓館」とも言われている。

 中日の午前中に時間があったので、市内の近場を見学することにした。午後からの仕事の時間に遅れると大変なので、あまり遠くには行けない。そこで、まず駿府城公園に行った。いつも日帰りなので近くても寄る機会がなく久しぶりだった。まだ時間があるので、次は静岡浅間神社に行くことにした。駿府城公園の北御門跡の近くに、駿府浪漫バスの停留所がある。ワンコインバスで100円で乗れるから便利だ。4つ目のバス停が浅間神社である。富士宮や富士吉田の浅間神社は何度か行っているが、静岡浅間神社は初めてだった。

 午後は静岡駅前の葵タワー内で仕事があるので、浅間神社から静岡駅まで100円バスに乗って戻ることにした。バスの経路である浅間通りでは「駿河」の文字が目につく。静岡だから当然かもしれないが、駿河から「カガノトヲ‥‥」という言葉を思い出した。

 高校生のころ、高校の正門から200、300mの所に、おばあさんとおばさんが2人でやっている焼きそばやがあった。女優の羽田美智子さんの実家の近くで、たしか3、4軒ぐらいしか離れていなかったように記憶している。部活帰りに、その焼きそば屋に毎日のようにみんなで寄った。普通の焼きそばが30円、大盛りが50円で、そのほかに牛乳などの飲料、それにアイスクリームなどを売っていた。会計は自主申告で、「今日は何を食べて何を飲んだからいくら」といってお金を出すと、何も言わずに受け取ったり、おつりをくれた。

 焼きそばを食べていると、夏などはカが飛んできたりする。そのカを叩いたりしながら食べたものだ。すると、おばさんが「カガノトヲ スオウトスルガ ミノオワリ」とよく言っていた。「駿河」の文字をたくさん見て、おばさんのその言葉を思い出したのである。しかし、なぜそんなむかしのことを思い出したのだろうか? おばさんが言っていたのは、「加賀・能登を周防と駿河・美濃・尾張」だったのである。考えてみたら、今年は加賀・能登・周防・駿河・美濃・尾張の総てに行っている。100円バスの中で、不思議な気がしてきた。

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