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2015年11月23日

物流ゼミ学生コンペと就活

 一昨日は、自分もメンバーになっているNS物流研究会主催による、物流関連ゼミ学生の研究発表コンペがあった。大学の物流関連ゼミで学ぶ学生たちが研究成果を発表して優勝、準優勝、敢闘賞、努力賞が選ばれる。毎年秋に開催しているもので今回で第7回だ。

 今回は発表順に東京海洋大学、同志社大学、大阪産業大学、亜細亜大学、神奈川大学の5大学の学生が研究発表した。このほかにも常連の参加大学が何校かあるが、担当教授の都合などもあって今年は参加が見送られた。来年は7、8校の参加が予想される。

 物流といっても範囲が広く内容も多種多様だが、学生の研究テーマも時代を反映する。今回は買物弱者や地域社会の活性化、ラストワンマイルなどをテーマにした研究が多かった。そのような中で優勝したのは、同志社大学・石田ゼミの学生たちが研究した「買い物の楽しさを再び~移動スーパーから広がる可能性~」だった。

 自分はコンペ当日は毎年、写真を担当している。学内選考で選ばれたチームがコンペに参加する大学もあって、その審査をしたり、調査・研究の過程で学生がヒアリングにくるケースもある。そのため採点に感情移入があるといけないので、審査委員としての資格要件に欠けるからである。今回もヒアリングに来たチームがあったが、「おい、おい、よく理解できていないじゃないか。そうじゃないだろう」とイライラしながら発表を聞く場面もあった。

 このように全体的に例年より発表内容のレベルが劣っているように感じた。これは、就職活動の時期がずれ込んだ影響もある。今年度は大企業の選考解禁がこれまでの4月から8月になった。その影響がコンペで発表する研究水準にも反映している。それだけではなく、研究会のメンバー会社や、コンペ会場に来ていた一般参加企業の人事担当者の話でも、影響が出ているという。採用内定をだしても、あとで入社辞退する学生は毎年いるが、その分の補充採用の期間が短くなったために大変なのだ。

 経団連では、来年度は選考解禁を6月に繰り上げる考えのようだが、従来の4月に戻した方が良い。6月というのは安倍総理への配慮と推測されるが、気兼ねする必要はない。法人税引き下げなどを餌に、顔を立てざるを得ないようにされている面もあるが、それに振り回される学生や中小企業は迷惑だ。

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