生産性向上
昨年はオムニチャネルと宅配の変化についての本を書く予定だったが、取材が進まず、とりあえず延期することにした。量販店(総合スーパー、カテゴリー別量販店など)、百貨店、コンビニ、大手ネット通販会社、その他、50社以上をリストアップして取材を申し込んだのだが、実際に取材できたのは10数社にとどまった。
理由は簡単である。アナリストや機関投資家によれば、オムニチャネル化に成功するかどうかが小売業の生き残りの条件ともいわれる。実際、大手小売業では社内にプロジェクト・チームをつくり、オムニチャネル戦略に取り組んでいる。マスコミでもオムニチャネルについて取り上げたりする。だが、実際にはまだまだ初歩的なレベルに過ぎない。つまり、取材に応じられるような内容がないというのが実態なのである。
このようなことから、昨年暮れにオムニチャネルの出版は断念した(当面は)。そこで急遽、すぐにでも出版できるテーマはないかと考えた。その結果、「トラック運送企業の生産性向上(仮)」をできるだけ早く上梓することにしたのである。と言っても、昨今は本が売れないので、出版社との契約も厳しくなっている。幸い、オムニチャネルの出版を予定していた出版社から内諾が得られた。
だが、2月上旬まではスケジュールがタイトなために、実際には2月中旬からの執筆になった。レギュラーの仕事の合間の執筆なので、3月末に書き上げる予定が、約1週間遅れで先週やっとアップしたという次第である。
トラック運送業界はサービス業などと同様に生産性が低い。だが、労働時間の短縮と賃金をはじめ労働条件の改善を同時に実現しないといけない。そのためには生産性の向上が不可欠である。夏前には発売になるだろうから、売れることを願うのみだ。
といったことで、ひと段落というところなのだが、年内にもう1冊書きたいと思っている。こんどのテーマは、自分にとって半分は未知の分野なので簡単ではないし、これから取材で全国を飛び回らなければならない。ふっ、と考えてみたら、自分自身のやっていることが1番生産性が低いことに気づいた。
最近のコメント