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2016年4月25日

テレビ取材の不遜

 熊本地震は、これまで経験したことのないような経過をたどっている。14日に震度7の地震が起こり、大きな被害が出た。翌日15日朝、熊本や周辺の事業者の何人かに電話で見舞いを言ったのだが、その時点では各社とも大きな被害はないということだった。普通なら余震が徐じょに小さくなり、収束に向かうという前提での会話である。

 ところが16日にも大きな地震が起きた。これが「本震」で、14日のは「前震」ということになった。その後も大きな余震が続いている。15日の電話では大きな被害がなかった事業者も、その後に被害が拡大している可能性がある。だが、何と声をかけて良いのか分からないというのが正直なところで、まだ2度目の連絡はしていない。テレビのニュースなどを観て気を揉んでいるだけである。

 だが、テレビの報道も最初のうちは酷かった。同じ映像を繰り返し流しているだけだったり、中には被災者の人が明らかに嫌がっているのに強引にマイク(とカメラ)を向けてコメントを引き出そうとしている記者もいた。迷惑がっていることすら分からないようでは真の報道などできるはずがない。

 だいたいテレビ関係者には不遜な奴が少なくない。東日本大震災の時、発生の数日後に某キー局の担当者からコンタクトがあった。被災した倉庫を取材したいのだが、時間の制約があるので、首都圏で被災した倉庫を紹介してくれという。そこである事業者を紹介したのだが、後日、お叱りを受けることになってしまった。すでに震災から数日たっている。できるだけ早く復旧させようと社員総出で昼夜作業で散乱した荷物などを元に戻したのだが、取材に来たテレビ局の担当者が荷物が散乱している画でないと臨場感が出ないと言ったというのだ。そこで追い返したらしいのだが、その社長から紹介者の当方も叱られた。

 それ以外にもテレビ関係者の無礼はいくつか経験しているが、それはともかく、ことほど左様に不遜な奴が少なくない。ガソリンスタンドで順番を待っている列に割り込んで給油したテレビ局があったり、自分の弁当の写真をツイッターで流して顰蹙を買ったアナウンサーがいたり、情けない限りだ。避難所などで「取材禁止」の貼り紙をしている所にも平然と入り込むようなテレビ局などもあるようだ。弱い立場の人たちにではなく、権力に対して、そのくらいの強引さで取材してみなよ!

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