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2016年6月20日

多難な東京オリンピック

 東京都の舛添要一知事が辞任に追い込まれた。それにしても図太さにはほとほと関心した。自分にも、あのぐらいの厚顔さの何分の1かがあったなら、今ごろ違った人生になっていたのではないか、と羨ましくなったほどだ。

 舛添さんの辞任が明らかになった翌々日のこと。ある物流関係のセミナーの後で立食形式の簡単な懇親会があった。知り合いの人たちと舛添さんの話題になったので、「一緒に麻雀をしたくない人」と表現したら、みんなから同感の意を表す笑いを得た。

 いつも「ゴミ手」で上がってばかりで、せこい奴だと皮肉や嫌みをいわれても平然としている。そのうち周りがイライラしてきて、おもわず大きなのを振り込んで、さらにカッカとなってしまう。気分転換に麻雀をしたはずなのに、不快感ばかりが残る。それでも勝ちは勝ちで、負けは負け。負けた方が悪い。そういえば、若いころはよく麻雀をしたのに、長いこと麻雀はしていないな、とみんなが昔を思い出した。そして、麻雀は性格がでる。たしかに彼みたいなみみっちい奴がいたよな、という話になった。

 ところで東京都の知事は、国政に復帰するために辞職した石原慎太郎さん、政治と金の問題で辞任した猪瀬直樹さん、今回の舛添さんと3人が続けて任期半ばで辞めたことになる。石原さんは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに立候補宣言し、招致活動をした。猪瀬さんが知事の時に東京開催が決まり、舛添さんが具体的に推進するはずだった。

 だが、2020年東京オリンピック・パラリンピックに関わった3人の知事が、いずれも任期半ばで辞める結果になった。石原さんの場合は別だが、その後の2人は辞めざるを得ない状況に追い込まれての辞任である。さらに、新知事が誰になるかによっては、費用分担問題など白紙からの再検討という可能性すら否定できない。こうなると、メイン会場の設計見直しや、エンブレムの再コンペ、不可解なコンサル料の支払いなども含めて、東京オリンピック・パラリンピック開催との因縁めいたことも感じてくる。

 だが、オリンピック・パラリンピックのために都知事を選ぶような愚を犯してはいけない。

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