でるわ、でるわ
でるわ、でるわ、よく次から次と、いろいろ出てくるものだ。小池百合子都知事が築地市場から豊洲新市場への移転を延期したと思ったら、今度は全部盛り土してあることになっていたのに、盛り土していない部分があることが分かった。誰が、いつ、そのように決めたのか、決定の経緯と責任の所在を解明しなければならない。さらに、コンクリートで囲った地下空洞の床には水が溜まっていて、安全面などから水の成分の科学的な分析が重要になってきた。
盛り土を提言したのは専門家会議だが、あくまで提言なので、その内容に従わなければならないということはない。提言も参考にしながら、どのように決めるかは行政側の裁量である。だが、なぜ地下空洞の設計案を採用したのか、その決定理由と決定過程を明らかにしなければならない。報道によれば、技術会議にも詳しい説明がなかったようだ。さらに問題なのは、すべて盛り土したかのように公表していた点である。これは明らかな誤魔化しと言わざるを得ない。なにか後ろめたいことがあるので、事実を公表できなかったと勘ぐられても仕方ないだろう。
それにしても、先の都知事選で自民党や公明党の推薦・支持を受けた増田寛也氏が当選していたら、こんな問題は発生していなかっただろうと思う。「西部戦線異状なし」ならぬ「豊洲市場異常なし」としてスケジュール通りにことが運んでいたのではないだろうか。だから小池氏は推薦せずに、増田氏を推薦して当選させたかった、という政治勢力がいたのではないかと邪推している。
ずっと昔に都政は伏魔殿という言葉を聞いた。ごく最近もこの問題に関連して石原慎太郎元知事が伏魔殿と言っていたので、あなたが言うかと唖然とした。都政は伏魔殿といわれると、あたかも都職員が問題であるかのように聞こえるが、そうではない。一部の政治屋と一部の都職員が絡んだ構造的なものである。
こんな例えをしてはドラえもんに失礼かも知れないが、ドラえもんのポケットのように、伏魔殿のゴミ箱からは次から次と腐敗物が限りなく出てくるような感じだ。
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