AI(人工知能)
棋界では将棋ソフトの不正疑惑が問題になっているようだ。最近は将棋ソフトや囲碁ソフトが、プロのトップクラスを凌ぐようなレベルになってきた。それゆえの現象といえる。
プロの棋士といえば、むかしお世話になった人の実父がプロの棋士で何度もお会いした。たしか八段だったと記憶している。知り合いの奥さんによると、義父は高齢になっても賭け事が好きで、マージャンで1晩に何十万円も負けることがあったという。いわゆる「勝負師」なのだろうが、家族にとっては大変だったと思う。それでも知り合いの方は父親の業績を形として残したいと、過去の新聞(投了図)などを調べて、小冊子をつくった。その編集作業を少し手伝ったことがあった。
将棋ソフトに関連する棋界のニュースから、そんなことを思い出した。AI(人工知能)ということでいえば、AIロボットが様ざまな分野で実用化している。自分の仕事との関連ではトラックの自動運転車だ。法令などの問題を別にして、純粋に技術的な面だけからみれば、実用化はかなり現実的になってきている。そうなると、極端にいえばトラック・ドライバーはいらなくなってしまう。
製造業ではすでに製造ラインでかなりロボット化が進んでいるようだ。AIロボットも容姿などが実際の人間のようになり、慣れもあるのだろうが違和感が少なくなってきた。今後は流通業やサービス業でもAIロボットの導入が進むだろう。そうなると、世の中はどうなるのだろうか。
製造業、流通業、サービス業などでロボット化が進めば、その分だけ働く人がいらないことになる。AIなどの研究、応用技術の開発などに関わる人は労働の場が保証される。経営者は業種に関わりなくAIロボットを導入して事業を行えば良い。すると経営者と管理技術者など僅かな人しか必要なくなる。経済活動、労働行為から疎外された人たちは、どのように生活するのだろうか。
法人税率を高くして税収を増やし、経営者や働く場がある一部の人たち以外は、公的な生活保障で生活するしかなくなってしまうのではないか。だが、最低限の生活しか保証されないだろうから、需要は縮小することになる。すると生産、流通、サービスにおいて生産性を向上しても意味がないことになる。AIなどの進化に併せて、分配の問題なども研究しなければならない。
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