くすり・年金・孫
高知県宿毛市の大島にあるリゾート椰子で露天風呂につかりながら、はるか九州を望む日向灘に沈む夕日を眺めてきた。残念ながら「ダルマ夕日」ではなかったが、良い気分だった。宿毛には約3年ぶりだが、大島に渡ったのは初めてである。島といっても僅か10m程度の橋でつながってるだけの距離なので、感覚的にはほとんど陸続きのようなものだ。
集まったのは男5人と女1人の計6人。年齢は65歳から70歳までである。福岡から1人、松山が1人、自分も含めて東京が3人、そして地元宿毛が1人だ。東京の1人が難病に罹ってしまい、遠出ができる間に集まろう、となったもの。もう1つは地元の彼が前市長で、前回の市長選には立候補せずにリタイヤした。そんなこんなで励ます会やら慰労会やら、まぁ、名目は何でも良かった。
前日は香川県の丸亀市と、まんのう町の会社を取材した。宿毛行きが先にあって、取材日程を当方の都合に合わせていただいたようなもの。両社は4年半前にアライアンス合意書を締結した。同じような取り扱い荷物で、一方は川上の物流、他方は川中から川下の物流を担っている。また、リバース物流も2社で連携して行っている。つまりSCM型のアライアンスといえる。
そこで、この間のアライアンスの深化状況などを取材した。川中、川下物流を担当しているまんのう町の事業者は、単独でも四国4県で独自のサービスの仕組みを構築していて面白い。同社の社長は、取り引き先の1社のある物流子会社の役員にもなっている。その物流子会社では、同社が四国4県で行っているサービスを、全国展開したいという意向があるからだ。
丸亀に1泊し、丸亀からは予讃線の特急で高知を経由して窪川、そして中村までが約4時間。中村から宿毛までが約30分。途中、大歩危などの景勝を眺めながらの旅だった。
リゾート椰子で5名と合流。若いころと同じような気分になれた。だが、女性1人を除くと、男5人は全員が医者から処方された薬を持参していた。毎日飲む薬の種類が一番多いのは誰かなどといった話になった。すると、種類は少ないが自分の飲んでいる薬が一番高額だから、金額でいくと自分が一番だなどといった珍説も出る始末。この年齢になると、くすり(健康)、年金(くらし)、孫の話題は定番のようだ。それでも全員が明るく前向きな気持ちを持ち続けているのは嬉しかった。
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