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2017年1月

2017年1月30日

天神さま

 防府天満宮に行った。防府市には仕事で4、5回行っているが、市内に宿泊するのは今回が初めて。そこで翌日、防府天満宮を訪ねたのである。ついでに種田山頭火の生家跡にも足を延ばした。

 防府天満宮は大宰府天満宮(太宰府市)、北野天満宮(京都市上京区)とともに日本三大天満宮の1つと言われる。だが三大天満宮には諸説があるようだ。大生郷天満宮(茨城県常総市)も日本三大天満宮の1つと言われている。その他にも、三大天満宮の1つと言われるところがいくつかある。

 大生郷天満宮があるのは我が故郷なので小さい時から三大天満宮の1つと聞いて育った。大きな鳥居から正面の階段までは200mほどしかないし、全体的に境内も狭い。これには立地条件がある。大生郷天満宮は菅原道真の3男の景行が、道真の遺言もあって遺骨を移して祀った。当時は飯沼湖畔に浮かぶ島だったので、敷地などが狭いのである。現在でも周りよりも少し高台になっているが、たしかに太宰府天満宮や防府天満宮と比べると、いささか寂しい観は否めない。

 だが、遺族の景行によって祀られた道真の遺骨をご神体にしているので、三大天満宮としての「誇り」がある。それにも関係していると思われるが、自分が生まれた当時は「菅原村」だった。字の大生郷は今では大生郷町になっているが、菅原村はその後、水海道市になり、さらに現在は常総市になっている。

 自分が小学校低学年の頃は、鳥居から階段までの間に、間口の広い大きな家が2、3軒並んで建っていた。一見して商家の造りでもなく、一般の民家でもない。祖母に聞いたところ昔は旅籠屋だったという。すでに商売はしていなかったが、建物はそのままだった。自分が生まれるほんの少し前ごろまでは、近在からだけでなく、遠方からも多くの人が集まってきて宿泊する人たちがいたことの証だろう。だが、自分が小学生になるころは、縁日などにはそれなりに人が集まったが、往時のような賑わいではなくなっていたのだろうと思う。

 ところで景行は平将門とも親交があったという説がある。何度か神田明神から湯島天神まで歩いたことがあるが、将門と景行の親交に思いを馳せながら、久しぶりに行ってみようか。

2017年1月23日

爆悔い?

 「国内の大手小売業は中国客の爆買いに頼っていても良いのだろうか‥‥円安が今後も続いたとしても、爆買いが続くとは限らない‥‥観光客は増え続けても、それは純粋な観光であり、買物が目的の訪日ではなくなる‥‥爆買いに頼るような経営に傾注し過ぎるといけない」。

 これは2015年8月17日づけの当コラムの一部だ。そこでは「中国政府が外国製高級品の関税率を大幅に引き下げたら、日本で爆買いする必要はなくなる」と書いたのだが、実際には昨年春に中国政府が海外からの土産品への関税を引き上げた。もちろんそれだけの理由ではないし、訪日観光客は中国人だけでなく、台湾人や韓国人も多い。また、訪日客が富裕層から中間所得層にまで拡大していることも、1人当たりの購買単価の低下に影響している。

 観光庁の発表によると、2016年の訪日客の消費総額(推計)は前年比増で過去最高になったが、伸び率は前年から大きく縮小し、1人当たりでは4年ぶりに前年を割ったという。爆買いを当て込んでいた小売業界は、免税店出店戦略や販売手法などの再検討に迫られているようだ。訪日客の購買指向も時計や宝石などの高額品から、化粧品や食品など日用品に移行している。

 いずれにしても、小売業が爆買いに過度に頼るような経営をしていたことの弊害が、早くも現れたことになる。不思議なのは小売業の経営のプロのはずの人たちが、少し過去の歴史を振り返れば分かるような愚をなぜ犯してしまうのか、である。目先の一時的な現象に目を奪われ、長期的な視点に欠けていると言われても仕方がない。もっとも、自分の社長任期中だけ利益を出して高配当であれば、退任後はどうなっても構わないというのも、処世ではあるが‥。

 ところで、アメリカのトランプ新大統領が就任早々に打ち出した過去の政策からの転換の1つに、NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉がある。たまたまアメリカで大統領就任式があった日に、講演で中国地方の某市にいき、セミナー終了後に2人の地元の運送企業経営者と飲みにいった。その時、自動車メーカーの中にはメキシコに工場があるがアメリカにはない会社もあるようで、そのメーカーの仕事をしているために今後は国内の物流にも影響が出てくるのではないかと懸念していた。

 経済がグローバル化してくると、国内だけで事業展開していても、国際的な影響を免れることはできない。「爆悔い」を残さないような経営のかじ取りが重要になってきた。

2017年1月16日

運・不運の紙一重

 先週は火曜日から土曜日の間に7社ほど取材した。いずれも関東圏内だが、移動時間がかかるところばかりなので、連日、朝は5時起きで電車を乗り継ぎ、けっこうハードだった。しかし、いろいろな人と会って話を聞くのは楽しい。また、意外な話の展開になって驚くこともある。

 ある運送会社の社長の取材である。取材の主旨とは離れた雑談の中で、「実は‥‥」という話になった。昨年12月に新東名いなさ連絡路を約4㎞ほど逆走したトラックがあった。幸い事故にはならなかったが、警察の調べによるとドライバーは覚せい剤使用を認めたという。

 この逆走ドライバーが、取材先の会社に10年ほど勤めていたのだ。しかも同社を辞めたのは(正確には本人の同意を得て強制的に辞めさせた)、問題を起こす約3カ月前だった。

 昨年夏に行った従業員の定期健康診断で、このドライバー1人だけが診断を拒否した。さらに風邪と称して会社を休んでしまったという。その後もずっと休んでいるので、出社するように何度も声をかけたが一向に出社しない。そのままの状態にしておくわけにもいかないので、出社しないのなら辞めてもらうように本人と話し合い、本人も合意の上で退職させたのだという。

 その後、近くの運送会社に採用され、再就職して僅か1週間ぐらいで逆走して逮捕されたようだ。近くの運送会社に就職したことは誰も知らなかったので、同社のドライバーは気づかなかったのだが、辞めたドライバーは前の会社のトラックを知っており、誰が運転しているかもわかる。そこで、パーキングで元同僚に声をかけてきて少し話をしたという。そのドライバーの報告による、顔がげっそりと痩せてしまい、以前とはだいぶ変わったということだった。だが社長は、「まさか覚せい剤をやっているとは考えもしなかった」ので、ニュースで知って驚いた。

 社長は、今にして思えば健康診断を拒否したことが変だったと振り返る。そして、あの時に辞めてもらって良かった。もし、自社のトラックに乗務していたら、取引先は大手企業が多いので取引停止になる可能性もあり、まさに冷や汗ものだった。運輸業に限らず、日本でもドラッグの危険性が高まってきた。

2017年1月 9日

平穏だが不透明

 日本列島は北東から南西に長い。そのため地域によって天候も様ざまなので一概には言えないが、首都圏では年明けからの約1週間は天候に恵まれ、おおむね平穏な新年のスタートになった。

 だが、新聞やテレビなどで報道されている各分野の専門家の今年の予測や、大企業の経営者の新年のあいさつなどからは、どうも今年の見通しがよく理解できない。すでにこの間、案内をいただいた業界関係の新年賀詞交歓会にも顔を出したが、そこでの挨拶などを聞いていても、やはり今年がどのような年になるのかが予測できないのである。たいていは毎年、年初になんとなく今年はこんなふうになりそうだというイメージが自分なりにわくのだが、今年に限っては皆目わからず不透明だ。

 1990年前後からこの間を振り返ると、東西南北とも関係が大きく変わった。東西関係では経済的には西側のメカニズムが東側にもかなり浸透してきた。また、南北関係も国家単位でみると経済面での格差が縮まってきている。だが、東西南北ともそれぞれの国内では格差が拡大しているように感じる。そこで各国とも内政に対する不満が蓄積しているのではないかと思う。

 ところが、歴史の流れに逆行するような政治勢力が、この不満を支持に結びつけているのではないだろうか。格差などに対する不満が解消できるかのような幻想が支配的になってきているような気がする。その先頭を進んでいるのが我が日本だが、世界的にも影響力の大きい欧米のいくつかの国でも、同じような流れになってきている。それらの国で今年は選挙を控えていて、どのような結果になるかが分からない。どうもこのあたりに不透明感の理由があるようだ。早く幻覚から覚醒して「ミネルバの梟」(ヘーゲル)にならないことを願いたい。

 物流業界も同様で、不透明感が強い。このような時には原点に帰って忠実に原理原則に徹することが重要だ。自分個人でいえば、今年はかなり忙しくなりそうなのだが、そんなときこそ自分がよって立つ基盤を見失わずに、しっかりと足をつけて歩くことを心掛けなければならない。

2017年1月 2日

生産性向上

 2017年を迎えた。年賀状にも書いたが、「希望の朝を告げる鶏鳴がいたるところから聞こえる年になる」ことを願いたい。

 それにしても昨年暮れの1週間は忙しかった。26日は年末だというのにテレマティクスの研究会が経産省であった。自分が発行しているM Report1月号も書き上げて年内に発送しなければならないし、年明け早々に入稿する連載記事も書き上げておかなければならない。年賀状も年内に投函する必要がある。

 そんな中、27日はあるテレビ局から電話で取材があったが、コメントだけなので番組中に採用されたかどうかは確認できていない。また28日夜は別のテレビ局のスタジオ収録が急遽入り、翌29日の朝の番組で放映された。業界団体や物流企業がスポンサードする企画番組なら比較的長く映されるが、報道番組ではたいてい1、2分しか映らない。だが、今回は5分ぐらい顔が出たので、当日中だけでも電話などによる反応が何件かあった。

 ビジュアル系ということでいえば、昨年12月は7日にインターネットTVから出張先に電話があってコメントした。顔写真が欲しいのでWebマガジンの連載記事の中にある写真を使って良いかというので、10年以上前の写真なので年齢詐称になるが大丈夫かと聞いたら、十分行けますというのでOKした。コメントの内容も正確に要点を整理してあったので感心した。

 そのような中、28日午後に新刊書が出版社からやっと届いた。「トラック運送企業の生産性向上入門~誰にでもできる高付加価値経営の実現~」(白桃書房・2000円+消費税)で、奥付の発行日は1月16日。年末ぎりぎりなので取次から書店などへの配本は年明けのはずだ。

 実は脱稿が昨年3月末で、出版社には4月上旬にデータを渡し、7月中旬に出版というのが最初の予定だった。ところが遅れてイラストレーターとの打ち合わせが8月中旬になり、その時点では10月中旬に出版ということだった。だが、さらに遅れて昨年末までに制作し、発売は今年1月ということで一件落着したのである。

 そんなことで昨年は大みそかの31日まで仕事をし、新年は明日3日から仕事を始める。今年は自分自身の生産性向上を図らなければと思っている。

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