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2017年4月 3日

「忖度」とは?

 最近はやたらと「忖度」という言葉を耳(目)にする。森友学園の問題がクローズアップされるようになってからだ。少し早いかもしれないが、今年の流行語大賞にノミネートされるかも知れない。もっとも、森友学園が注目されては困る権力者に「忖度」しなければ、の話であるが‥。

 私事だが、地方に出張して時間があれば、地元の業界団体などにアポなしで顔を出すこともある。すると、「お久しぶりです。珍しいですね。こちらの方に来る用事があったのですか」と言われる。そこで、「何々で近くに来たものですから、たまには顔を出さないと、忘れられてしまうと困るので」と応える。たいていは「忘れたりしませんよ」という言葉が帰ってくるのだが‥。

 言葉を額面通りに受け止めないでほしい。「忘れられると困る」とは、「たまには講演などの仕事を出してよ」という意味だ。皆まで言わせないで、少しは「忖度」してよ、まったく。

 森友学園では教育勅語などを教育に採り入れているようだ。現政権も教育勅語には肯定的である。また、先日は道徳教科書の検定も行われたという。パン屋はダメで和菓子屋にしたと報道されていた。では、生徒も洋服ではなく着物(和服)に着替えて道徳の授業を受けなければダメということにならないか?

 教育勅語や道徳教育という点で、森友学園は優れた教育をしていたと評価する一部の人たちがいる。この人たちは森友学園、教育勅語、道徳教育という線でつながっているような気がしてならない。そのお友達間で仲違いがあったようだ。

 そこで問題である。第1問は「忖度」の正しい読み方について、Sont( )kuの( )の部分に当てはまる文字を「a」または「o」のいずれかから選ぶというもの。なお、国語の問題としての解答と、道徳の問題としての解答では、正解が異なるので要注意。

 次に第2問は、「忖度」の意味について答えよという出題だ。広辞苑などによると「他人の心中をおしはかること」となっている。これは国語としての解答だろう。国語と道徳を合わせると、「忖度」とは「自分の損得を考えて、権力者の心中をおしはかること」というのが正解になる。

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