中高生の活躍
最近は若い人たちの台頭がめざましい。中学生棋士の藤井聡太四段などはその最たるものだろう。とくに将棋は年配の一流の人たちの中での活躍なので、若さが一段と際立つ。サッカーのU-20日本代表のメンバーに飛び級で選ばれた15歳の久保建英選手も将来が楽しみだ。また競泳女子では池江璃花子選手が世界の舞台で実績を上げ、女子プロゴルファーの畑岡奈紗選手も頑張っている。
若い人たちの活躍の中でも最近、とくに目立つのが卓球である。平野美宇選手をはじめ伊藤美誠選手、平田ひな選手の3人は高校生である。なかでも平田選手は希望が丘高校なので活躍が気になる。というのは、福岡県中間市にある同校には、仕事の関係で何度か行っているからだ。卓球部の練習もちょっとだけ覗いたことがある。
今から60年ぐらい前は「卓球日本」と言われ、男女とも世界チャンピオンを輩出した。その後、中国が世界を席巻するようになり今日に至っている。日本も女子選手は若い人たちの層が厚くなってきたので、「卓球日本」再来の可能性も高まってきた。
卓球の男子では張本智和選手も中学生だ。日本の卓球男子の第1人者は水谷隼選手だが、世界選手権では張本選手が勝った。水谷選手はリオデジャネイロ・オリンピックの卓球男子シングルスの銅メダリストで、全日本卓球選手権は9回優勝している。
実はリオ・オリンピックで水谷選手が銅メダルを取った時に、書こうかどうしようか迷いながら、結局、書かなかったので簡単に触れておく。3位決定戦に勝った後の水谷選手はいただけなかった。勝った直後に仰向けに倒れて喜びをあらわにしたのは構わない。だが、倒れながラケットを後ろに放り投げたのである。それを観て一気に興ざめしてしまった。
「刀は武士の魂」という言葉があるが、卓球選手にとってのラケットは? 喜びをどのように表現するかは自由だが、ラケットを放り投げるのは、将棋で言えば「投了」と同じではないか。卓球選手を志す子供たちが真似をしなければ良いな、と思った次第である。
各界で活躍する若い人たちは、世界の一流を目指すとともに、自分より小さな子供たちにも見本となるような選手になってほしい。
« 身びいき | トップページ | 10年ぶりの枕崎 »
最近のコメント