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2017年10月23日

路面電車

 長崎は坂の街といわれるが、たしかに起伏が多い。また、路面電車の街でもある。運賃は一律120円なので上手に使うと便利だ。

 昔は路面電車が走っている都市がけっこうあった。だが、自動車の増加にともなって少しずつ消えてしまい、現在では少なくなった。それでも先月出張で行った富山、札幌、高知はいずれも路面電車が走っていて、札幌と高知では乗車している。

 路面電車といえば10日ほど前に行った宇都宮では、次世代型路面電車(LRT)を新設する計画のようだ。これから新たに路面電車を開設するのは異例ともいえる。宇都宮で烏山線に乗り換えて宝積寺駅で降り、タクシーで取材先に行ったのだが、その近くにもLRTの駅ができる予定という。タクシーのドライバーに聞くと、駅からそのあたりまで乗車するビジネス関係の客が一番多いらしい。LRTが開通するとタクシー会社にとっては大きな打撃になるだろうと思われる。

 ところで長崎は10数年ぶりだ。帰りの飛行機の時間の関係で、今回は出島とグラバー園だけに絞って訪ねた。出島では教師に引率された小学生の団体がけっこう多かった。修学旅行かあるいは社会科の授業の一環と思われる。

 グラバー園に近づくと、坂の道と両側の建物から、前回訪ねた時を思い出した。グラバー園から見下ろす長崎港の景観は独特のものがある。出島やグラバー園を訪ねると、長崎が昔は最先端の国際都市だったことが実感できる。

 市内移動ではタクシーに何度か乗ったが、全体的に道幅が狭く、しかも坂道の両側に建ち並んでいる建物などには独特の雰囲気がある。だが、一方通行が多いので、慣れない人では目的地に着くのがけっこう大変なようだ。

 タクシー・ドライバーによると、長崎は春と秋が観光シーズンだが、オフでも観光客が比較的多いとのこと。繁閑の差が小さいのなら年間を通してタクシーの稼働が良いのではないかというと、台数が多いためドライバーの実入りは少ないという。平均的な収入を聞いたが、たしかに少ない金額だった。そして、「路面電車の120円には勝てませんよ」という言葉が印象に残った。

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