持続的成績向上
最近のニュースで10年ほど前を思い出した。ちょうど10年前に年頭のあいさつを控えさせていただくというハガキを出したが、その時に書いた文面の一部である。それは以下のような内容だ。
あるクラスに5人の生徒がいてテストをした。
生徒A 生徒B 生徒C 生徒D 生徒E 平均点
1回目テスト 70点 60点 50点 40点 30点 50点
2回目テスト 90点 80点 40点 30点 20点 52点
3回目テスト 100点 90点 35点 25点 15点 53点
テストの平均点数が毎回上がっているので、このクラスは「持続的に学力が向上している」、と評価されている。1回目テストと3回目テストの結果を比較すると6%ほど平均点が伸びている。以上が10年前のハガキの内容だ。
実はこの学校では約50年ほど前にも「持続的に学力が向上」した時期があった。その当時の生徒のテスト結果を資料で確認したら、以下のようなことが分かった。
生徒a 生徒b 生徒c 生徒d 生徒e 平均点
1回目テスト 70点 60点 50点 40点 30点 50点
2回目テスト 80点 70点 60点 50点 40点 60点
3回目テスト 90点 80点 70点 60点 50点 70点
1回目と3回目のテストの結果を比べると40%も平均点が伸びている。
このように約50年前も持続的に学力が向上した時期があって伸び率も高かった。そして全生徒が学力向上を実感していた。だが、伸び率が低く実感がなくても、最近の方が持続的な向上期間が長い。現在の校長は「自分が校長になってから持続的に学力が向上するようになった」とドヤ顔で胸を張る。また生徒AとBは、もっとテストの点数が伸びるように海外に留学するという。
内閣府の発表によると、9月で景気回復が58カ月間になり、「いざなぎ景気」を超えて戦後2番目の長さになったようだ。ちなみに最長は2002年2月~08年2月である。
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