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2017年12月 4日

オンライン

 東洋経済ONLINEのレギュラー執筆者の集いがあり、小生にも案内がきたので出席した。ONLINEは、サイトを開設した当初は苦労したようだが、今年10月には過去最高の2億5000万PV(ページ・ビュー)を突破したという。

 オンラインへの出稿だけあって、というのが的確かどうかはともかく、会場には若い執筆者の人たちが多かった。また、様ざまなジャンルの書き手なので多種多様な人たちだ。そんなことで会場に知り合いがいるかどうかを探したが誰もいなかった。

 山縣裕一郎社長はあいさつで、量とともに質の強化を強調した。インターネットは無限の拡がりの可能性がある。だが、同時に軽薄な内容あるいはウソすら簡単に拡散する危険性が内包されている。そこで、キチンとした取材の裏づけがあるか、客観的な内容の記事かなど、編集者が十分にチェックしなければならない。サイトの信頼性ひいては存在にも関わってくるからである。

 奇しくもちょうど1年前の2016年12月12日づけで、当コラムに「キュレーションサイト考」を書いた。そこでも書いているが、サイト運営者の編集能力が重要になってくる。これからは、ますますその差がPV数の差として出てくるのではないだろうか。

 やはり1年前のアメリカの大統領選挙で、「フェイクニュース」という言葉が頻繁に使われた。とりわけインターネットの世界では、ウソやデマでもネットに流した方が勝ちで、誹謗中傷の類が1人歩きしてしまう。それによって被ったダメージを払しょくしようとしても極めて困難だ。サイトの運営者の責任が重大である。

 一方、何か知りたいときにネットで検索するといろいろ流れているので便利なことは事実だ。しかし、内容的には虚実混交なので気をつけなければならないのだが、ネットで検索したものは事実だと単純に受け止めてしまう人が多い。自分で検証もしないで信じ込み、しかもそれをコピペして「論文」や「報告書」に仕立ててしまう人もいる。

 ネット・リテラシーが今後ますます重要になってくる。

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