寒い、寒い
歳をとると朝の目覚めが早くなる。目覚ましをセットしていなくても目が覚め、自然に起き出してコーヒーを飲みながら新聞を読む。だが、ここ1週間ぐらいは近年になく寒い。寝床から起き出すのが億劫な朝などというのは久しぶりのことだ。
25日には東京都心でも最低気温が-4.0℃になった。これは48年ぶりだという。48年前に何をしていたかなど、漠然とは思い出しても、はっきりは覚えていない。何といっても約半世紀も前のことである。最低気温がそれ以来というのだから寒いはずだ。もっとも北国の人たちからすれば軟弱に思えるかも知れない。自分もむかし仕事で冬の北海道にいった時に、最高気温が-5℃というのを経験した。それに比べれば最低気温で-4℃なので、まだまだ大丈夫だ。
この寒波の襲来に伴って全国的に大雪に見舞われた。関東でも大雪が降った22日には、関東圏内だが前から出張予定が入っていた。交通機関の遅れを想定して早めに動いたので、出張先では予定通りにスケジュールをこなした。しかし、帰路は特急電車に遅れが出て、都心の電車も運休や遅れがあり、家に帰りつくまでには通常よりも約2倍の時間がかかった。
雪のために一部の小売店では店頭の商品に品切れなどが出たようだ。これは毎度のことである。品切れになれば販売機会喪失になる。本来なら売れた分が売れなくなり、その分の売上が減る。だが、このような販売機会の喪失は起きても年に何回かに過ぎない。しかも1度も発生しない年もある。つまり、雪による販売機会喪失など大した問題ではない。それよりも店頭在庫を必要最小限にし、多頻度に補充するようなシステムの方が経営的にはずっと効率的だ。だから、このような僅かな販売機会喪失は織り込み済みで、少量多頻度納品システムのルーティンを優先する。雪による品切れなどに対応するよりも、客には「雪のため、ごめんなさい」といった方が利口なのである。
それよりも重要な課題は少量多頻度納品のシステムが維持できなくなることだ。その大きな要因は人の確保で、店頭販売員や配送ドライバーが確保できなくなると、仕組みそのものの抜本的な見直しが必要になる。今年の正月は営業時間を短縮したり、休業日を設けたりする小売店が出てきたのはそのためだ。
ところで自分はといえば、寒波襲来よりも懐の寒さ対策に迫られている。
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