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2018年2月12日

大雪による悲喜

 大雪で北陸地方は被害が出ている。動けなくなってしまった自動車の列をテレビのニュースでみて、大変だなと思った。エンジンをかけていないと寒いだろうし、エンジンをかけたままでは燃料がなくなってしまう。車中泊を余儀なくされた人たちも多く、食事、トイレなどが心配だ。

 自分はちょうどそのころ秋田、横手、盛岡、仙台(名取・岩沼)と周っていた。雪で鉄道が運休になったりしたら困ると心配だった。とくに出張初日の秋田はセミナーだったので、もし開始時間までに会場に到着できなければ、出席した人たちに迷惑をかけてしまう。それ以降のスケジュールは取材だったので、場合によっては予定変更しても迷惑をかけるのは約束をしてくれていた人だけだ。だが幸いなことに、列車の大きな遅れもなく当初の予定通りに3日間のスケジュールをこなすことができた。

 横手はかまくらでも知られているように、積雪の多い地域だ。大曲から横手までは奥羽本線の各停でも3つ目なので距離は短いが吹雪いていた。横手駅に着いた時に駅前の積雪を見て10年ほど前を思い出した。その時は、横手から夕方に山形県の新庄に行って1泊し、翌日は山形県内で取材をする予定だった。しかし、奥羽本線が運休になってしまったのだ。事前に切符を買っていたのでJRがタクシーを用意してくれて、自分1人だけ貸切で移動したことがあった。新庄駅前のホテルについてタクシーのメーターを見たら2万9000円ぐらいになっていた。タクシーのドライバーも1運行でそれだけの売上になるので、喜んでいた。自分も貸切で移動できたので、電車よりありがたかったということがあった。

 今回も横手駅前からタクシーに乗って、その時の話をしたら、ドライバーは雪で電車が止まってくれると売り上げが伸びるといっていた。JRの支払いで盛岡や仙台までの客を乗せることはさほど珍しくないようだ。そのドライバーが経験した一番長い距離では横手から青森があったという。運賃は7万いくらとかいっていた。

 話を聞いていて、大雪も立場によって悲喜こもごもだなと実感した。

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