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2018年4月23日

「記憶の限り…」

最近は毎日まいにちどんなニュースが飛び出してくる分からなくなってきた。新聞、テレビ、週刊誌と、とくに政治担当記者は忙しいだろうと思う。だが、野次馬に過ぎない自分としては期待感のある楽しい毎日だ。

 

それにしても「記憶の限りでは」というのは、実に都合の良い言葉だ。今年の流行語大賞にノミネートされるのではないだろうか。

 

自分に不利なことは、「記憶の限り」覚えていないことにすれば良い。反対に「記憶の限り」何々だったと、自分に有利になるようなことを主張すれば良い。どちらも「記憶の限り」なので、故意にウソをついたわけではないと逃れられる。

 

 A君「自分の記憶の限りでは、君に貸した金を返してもらっていなかったはずだ」

 B君「いやいや、自分の記憶の限りでは、あの時に間違ってかなり多く返してしまったように覚えている。良い機会だから過払い金を返してくれないか」

 

 両人とも「記憶の限り」なので、どちらもウソはついていない。そこで手打ちとなり、仲直りに「もぐもぐタイム」にしようとなった。A君は「モリ」をたのみ、B君は「カケ」を注文して会話は続く。

 

 A君「それにしても、セクハラ報道の彼も可哀そうだ。辞任したりせずに、もう少し居直っていれば7月には定期異動として処理できたものを」

 B君「それを狙ったんだろうが、世論を逆なでするようなことをするから逆効果になってしまった」

 A君「黙ってじっと我慢をしていれば、記憶などすぐに薄れてしまうのに」

 B君「そう、そう。反省したようなふりをして2、3カ月もジッとしていれば、記憶が薄れて支持率も回復するさ」

 A君、B君「そだねー」

 

 やはり流行語大賞は「記憶の限り」よりも「もぐもぐタイム」や「そだねー」の方が有力そうだな。

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