地球温暖化
スウェーデンの「環境少女」グレタ・トゥンベリさんはすごい。国連本部で開かれた気候行動サミットで演説する姿をテレビのニュースで観たが、まだ高校生だというのに実に堂々と自分の意見を主張している。
それに対して日本の小泉進次郎環境大臣はというと、ガッカリした。環境大臣に就任してから、これまで以上にテレビのニュースで発言を聞く機会がふえた。確かに演説は巧みだ。一般の人の個人名をはじめ、固有名詞を上手にちりばめて演説や話をする。自分の名前はもとより、所属する団体名や地域名、地元の特産品その他の身近な固有名詞を挙げらると、それに関係の深い人はたちまちファンになるだろう。そのような意味では演説が「上手い」というよりも「巧」なのである。
だが、話の中身はとなると、具体的なことにはほとんど触れていない。とくに政策的に争点となるような点については、抽象的な言葉で肝心なことをぼかしたりして、ハッキリとした見解を述べていないのである。
よく父親の純一郎元総理と比較されるが話の内容は違う。元総理にはむかし1度だけインタビューをさせてもらったことがある。総理大臣になる前のことだが、忙しいスケジュールの中、1時間ほど時間を取っていただいた。いろいろな質問をぶつけると、何についてはこうするとか、何はこうしなければいけないとか、自分の考えをハッキリ述べる人だった。内容の是非を別にすると、賛否があっても自分の考えを具体的に主張していた。肝心な点ついては触れずに巧みに逸らしてしまう環境大臣とは全く違った。
その最たるものが郵政民営化だった。敵は多かったはずだが、それでも自分の主張を堂々と述べ、それを貫いた。ワンイシューであっても、ハッキリと自分の意見を表明していた。
グレタ・トゥンベリさんもワンイシューと言えばそうだが、すごい人だ。自分が16歳のころを思い出せば、そのすごさが分かるだろう。猛暑や集中豪雨、台風の猛威など実際に自分の日常生活で地球温暖化の影響を実感するようになってきた。みんなが真剣に考えなければいけない段階になっている。
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