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2020年4月

2020年4月27日

見えてきたのはAIの近未来

 新型コロナウイルスによって当たり前だった日常が一変し、非日常的な生活を強いられている。非日常的な生活が長引けば長引くほど、いままで見えなかったものが見えるようになってきた。

 まず顕在化したのは貧富の差である。企業活動の停滞によって、雇用契約を解消されてしまった人たちがいる。あるいは雇用は維持されているものの、日給や時間給で働いていた(働かされていた)人たちは、会社が休業や自宅待機になると収入がなくなってしまう。また、アルバイトで学費や生活費を得ていた学生は、アルバイト先の営業自粛が続くと、学業が続けられなくなってしまう危機に直面している。

 不安定な生活を余儀なくされている人たちがいかに多いか。このような人たちの労働の上に、大企業は内部留保(利益剰余金)を蓄えてきたのである。昨年9月の財務省の発表によると、2018年度の利益剰余金は7年連続で過去最高を更新したという。内部留保の合計は463兆1308億円(金融業・保険業を除く全産業ベース)にも上るようだ。

 今回のような未曾有の危機に際して、大企業は内部留保の一部を取り崩せば、自社で働いている人たちの雇用を維持しつつ休業補償ができるはずだ。だが実際には、立場の弱い人たちを切り捨てて、さらに正規雇用従業員には税金から雇用調整助成金を引き出そうとする。財政支出は経営基盤の脆弱な中小零細企業や、社会的な立場の弱い人たちにより多く配分すべきだろう。

 このように日常では見えなかったものが、非日常では見えてくる。さらに現在の状況は、近未来の社会の姿を先取りして見ていることに気づくべきだ。様ざまな分野でAI(人工知能)による自動化技術の開発が進められている。だが、AIの活用は技術面からの関心しかなく、人間生活にとってAIを有効に活かすことができるような社会のあり方には目が向いていない。

 現在の社会構造を前提にAIによる自動化が進むとどのようになるか。良い商品を低コストでつくり、それを自動倉庫で保管して自動運転で運び、無人店舗で販売できるようになる。だが、購入する人がいない! AIによる自動化で必要がないとされた人たちは解雇されて無収入になる。それだけではなく、いまは正規雇用従業員でテレワークなど先端的な働き方をしていると錯覚している人たちの多くも、企業にとって必要なくなるのだ。

 すると財政支出で支えなければ社会が成り立たない。要は分配の問題である。いま新型コロナウイルスで目の当たりにしている社会状況は、現在のような社会構造のままAIによる自動化が進んだ場合の近未来の姿なのである。

2020年4月20日

「必要必急」の奇々怪々

 中国発の新形コロナウイルスは全く迷惑だ。アメリカのトランプ大統領が「中国ウイルス」と言っているようだ。まぁ、政治的な駆け引きの一環だろうが、表現自体はその通りだと思う。また、最近は発生源についてもいろいろな説が出てきている。2月3日の当コラムで「発生源の特定もするべきだ。ひょっとすると、驚くような闇が見えてくるかも知れない」と書いが、そのような展開になってくる予感がする。

  また、トランプ大統領は世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長の中国寄りの姿勢を批判している。確かに初期の段階での発言などはニュースで観ていても奇異に感じていた。WHOへの資金提供云々は別としても、「中国寄り」という点ではその通りだと思う。

 日本では初期の対応が遅れた。その原因は、東京オリンピックを予定通り開催したい、中国の習近平国家主席を国賓で招きたい、という安倍総理の願望に負うところが大きいのではないか。オリンピックが延期になったのは当然だ(もっと早く判断すべきだった)。ところで習主席だが、日本の領土である尖閣諸島の周辺で公船を頻繁に領海侵犯させているような国のトップを、なぜ「国賓」扱いしなければならないのか!

 緊急事態宣言を巡っては、安倍総理と小池都知事のバトルが毎日繰り返されている。攻める小池知事の方が、守る安倍総理よりもイメージ的に勝っている。都民の生命と健康を優先しているかのようにみえる小池知事に対して、経済を優先的に考えている安倍総理という構図だ。経済優先という点では、なぜ、コロナ担当大臣が経済再生担当大臣の兼務なのか? 普通に考えれば厚生労働大臣が兼ねるべきだろう。ここに安倍総理の基本的姿勢が象徴的に現れている。

 小池知事は記者会見の開始時間なども巧妙だ。先日の夕方、NHKのニュースをみていた。すると19時少し前頃から記者会見を開いた。NHKの地方ニュースは18時45分からなので、東京では地方ニュースの時間内に一部が生中継されるというタイミングだ。ひき続き19時からの全国ニュースでも大きく扱われることになる。さらに民放では小池知事が出演して語りかける東京都のコマーシャルを流す。これでは都の広報予算を使い、公共の電波を利用して7月の都知事選の選挙運動を巧みにしているようなもの。実にしたたかな人だ。一方の安部総理は、全世帯へのマスク配布やネットへの動画投稿、困窮者への30万円給付などで不評をかった。配布するマスクのメーカーは、「お友達」が経営している会社ではないのか? という疑問の声を何人かから聞いた。全国民一律10万円支給への政策転換では、自民党内の二階派と岸田派の対立が絡んでいるという報道もある。これには河井参議院議員の公選法違反容疑をめぐる両派の立ち位置も無関係ではないだろう。

 新形コロナウイルスに話を戻すと、タレントやスポーツ選手などの著名人も感染している。そのような中で志村けんさんが亡くなってしまった。志村さんの死亡は、幅広い年齢層の人にウイルスの危険性を強く実感させたのではないだろうか。これら一連の著名人感染のニュースを観ていて不思議な点に気づいた。「タレントの誰々さんは何日に自覚症状が出て検査した結果、何日に陽性と判明して入院。現在の症状は云々」。だいたいこのように報道される。だが、その同じニュース番組で同じアナウンサーが、自覚症状が出てもなかなかPCR検査を受けさせてもらえず、さらに陽性と判明して病院を何十カ所もたらいまわしにされた、といったことを正義感ぶった表情で報道している。

 一般庶民には「不要不急」の外出をするなと「啓蒙」「指導」し、他方、著名人は「必要必急」で検査や入院ができている実態を何の疑問も持たずに報道している。著名人はすぐにPCR検査が受けられ、しかも陽性ならすぐに入院先が確保できるという、一般庶民との矛盾に切り込んでこそジャーナリズムではないか。もう、このへんで止めて、マスクをして黙っておこう。

2020年4月13日

在宅勤務

 通勤電車がすいている。3月に入ってから乗客が減少していたが、緊急事態宣言が出されてからは、さらに一段と乗客が少なくなった。生徒や学生は休校と春休み、開校の延期などにより電車に乗る人が少なくなった。社会人は在宅勤務、自宅待機、中には雇用契約を解除された人がいるかも知れないが、いずれにしても通勤客が減少している。さらに外出自粛で出かける人も少なくなっている。

 仕事の関係でも、すでに以前から在宅勤務になっていた人たちがいる。さらに緊急事態宣言が出された翌日には、「当分の間、在宅勤務になりました」といったメールが何通か入ってきた。また、打ち合わせなどの予定もほとんどがキャンセルになっている。

 だが当方は毎日、事務所に通勤している。1.5坪という狭い事務所なので「密閉」かも知れないが、しかしエアコンで換気はしている。また、1人なので「密集」も「密接」にも該当しない。取材で人を訪ねる機会も減少していて、もっぱら電話取材だ。つまりテレ(テレフォン)・ワークである。電話以外ではメールで連絡を取り合うことになるが、メールでの意思疎通はなかなか難しい。

 通勤電車の乗客減少からは在宅勤務の多さを実感する。在宅勤務でも仕事に支障がないのなら、これを機に、平常時でも在宅勤務にすれば通勤定期代と通勤時間のムダをなくせる。また、事務所のスペースもかなり狭くできる。するとオフィスビルが供給過剰になって賃料の水準も下がってくる。不動産関連の企業にとってはマイナスだが、賃料を払っている企業にとっては利益の増加になる。税収も増えるし、増加した利益の何割かを人件費アップに回せば個人消費も増える。これまで不動産に投資されていた資金は、株式市場に向かうから大丈夫。

 このように考えると、自分は1人の会社で狭いスペースなのだから、賃料を払って事務所をおいておく必要性がないことに気づいた。原稿をPCに入力するのはどこでも同じ。入稿や校正もメールなのだからどこでも可能だ。これまでは事務所を起点に取材に出かけていたが、自宅から取材先に直行しても同じこと。そこで6月末で賃貸契約が切れるので7月からは自宅に事務所を移して常時「在宅勤務」にする。

 ただ心配なのは、通勤電車の中では視覚や聴覚をはじめ5感を通して感知するものが多い点である。それは理屈ではなく感覚なのだが、社会の変化のようなものを自然に感得しており、その機会がなくなるのが不安だ。しかし、今まで以上に取材に出かけるようにすれば、そのような心配も杞憂に終わらせることができるだろう。

2020年4月 6日

スマホ・データ消滅?

 まったくスマホには苦労する。ずっと調子が良くなかったのだが、突然、電源が切れてマナーモード時のバイブが一定サイクルで振動するようになってしまった。何をやってもダメなのでドコモショップに行ったら、営業時間短縮ですでにサービス時間が終了していた。そこでヨドバシカメラに行ったら、このような状態は初めてとのこと。その場でスマホを買って、電話やネットができるようにしてもらった。

 その時に「長年、良く使われましたね」といわれた。買い替えたのは2014年8月初旬なので使用期間は5年8カ月。今年の7月いっぱい使えば丸6年になるので、8月になったら買い替えるつもりだったが、まさか突然、ダメになるとは思わなかった。聞いたところ、早い人では2年ぐらいで買い替えるという。平均でも3年半ぐらいではないかとのこと。

 2年で買い替えるような人は様ざまな機能をフルに使っているだろうから、代替えも最新の機種にするだろう。かりに10万円とすると、使用期間が2年なら1カ月約4000円になる。通話料を月1万5000円と仮定しても、毎月、スマホにかける金額は約2万円だ。収入がどれくらいかは分からないが、月給が手取り40万円とすると、月収の5%を通信費にかけていることになる。ダウンロードして音楽を聴いたり、電子書籍を読んだり、ゲームをしたりするのは厳密には通信費ではないが、月収の5%を高いと考えるか、安いと考えるか。ちなみに自分が買い替えたスマホ本体の価格は9800円だった。最低でも5年は使用するつもりなので月換算では164円である。

 ともかくスマホが壊れると大変だ。データをバックアップしていなかったのが悪いのだが、写真や電話帳などのデータが復元できるかどうかはメーカーで分解しなければ分からない、とのこと。2週間ぐらいかかるが、とりあえず頼んで一縷の望みにかけるしかない。それにしても最近の端末は取扱説明書などない。機種が違うと操作も異なるので慣れるまで四苦八苦する。当日は夜遅くまであれこれいじってみた。

 そこで翌日、気分転換に百貨店で春から初夏にかけてのジャケットとズボンを買った。ちょうど紳士服のバーゲンセールをやっていたから、閉塞的になりがちな昨今の気分一新を図ったのである。すると、客が少ないので百貨店も苦労しているのだろう。会計をすますと栄養剤のドリンクを1本くれた。ウイルスに負けないように栄養補給してください、ということのようだ。さらに、抽選券もくれたので違うフロアでくじ引きすると何とA賞の3000円分の商品券が当たった(紳士服売り場だけ有効)。この調子なら、2週間後にはデータも復元できるだろう。

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