« 学生生活や進路に影響 | トップページ | 浦島太郎と神田川 »

2020年11月 2日

西金砂神社

 10月31日に茨城県常陸太田市にある西金砂神社(にしかなさじんじゃ)に行ってきた。仕事で使うイメージ写真の撮影に出かけたのだが、「雲一つない」という在り来たりな形容がぴったりの秋晴れだった。日野市からは圏央道の入間ICから高速道路に入り、常磐道の那珂ICで一般道に出た。那珂ICからは国道349号線で常陸太田市に行くのではなく、国道118号線で常陸大宮市を経由したのだが、家を出てから約3時間半で着いたので、思ったより早かった。

 西金砂神社は西金砂山の頂上にある神社で、常陸太田市のHPによると806年(大同元年)に天台僧の宝珠上人が社殿を造り祭壇を設けたとされている。同市内の東金砂山にある東金砂神社と合同で72年ごとに行こなわれる大祭礼は、開催間隔が日本で最も長い祭りという。直近では2003年3月22日から同31日まで開催された。よほど巡り合わせに恵まれた人生でないと一生に2回は経験できない。

 ところが、頂上で本殿の写真を撮っていると登ってきた人がいたので、挨拶をして立ち話をした。地元の人で、東金砂神社は近くなのでよくいくのだが、西金砂神社には年に1度ぐらいしか来ない。今日は天気が良いので久しぶりにきたという。この前の大祭礼を経験できたという話だった。6年ごとに開催される小祭礼は来年3月だが、コロナのために1年延期が決まったという。1200年以上の神社の歴史の中で過去にそんなことがあったのだろうか?

 撮影を終えて帰ろうとしたら、まだ、参拝していないことに気づいた。そこで僅かな賽銭をあげ、作法通りの礼拝をした。その時、カメラからレンズを外してカメラバックにしまって下山しようとしたのだが、いや、途中で写真を撮るかも知れないと思いなおした。カメラとバックを持ったまま階段を下りようとし、フッと気づいてシューズのジッパーを直そうと屈み込んだら、階段にカメラを落としてしまった。嫌な予感が的中して、広角ズームのレンズが壊れてしまった。ちょうど数日前に、ニコンイメージングジャパンから修理代のNPS割引が従来の50%から20%になったという文書が来たばかりだ。お参りせずに帰っていればこんなことにはならなかったのに。賽銭が少なすぎたのかな。

 帰りは笠間市に抜けて筑波山の近くを通り、常総ICから圏央道に乗ることにした。筑波山のふもとを運転しながら、偶然にも10月31日だったことを思い出した。54年前の今日もこんな秋晴れだった。自分たちの高校では10月の最後の日に高校と筑波山の大鳥居を走る催しがあった。高校から筑波山へ、その翌年は筑波山までバスで行って高校までと、1年おきに反対方向に走るのである。

 自分は1年と3年の時に筑波山に向かって走った。1年の時にトップを走る陸上部の3年生の後にピタリとついて走っていて、ふと道路わきを見ると「10㎞」とあったので、残り10㎞と勘違いし、余力もあるし行けると思ってスピードアップした。そのままトップで走り続けたのだが、しばらくしてまた「10㎞」とあった。先にみたのは走り出してからの距離だったことに気づき途端に足が重くなった。結局、その後に2人に抜かれて3位だった。

 2年生の時には卓球の公式試合の直前だったので走らなかった。3年生の時に過去最高の記録で1位になったのが54年前の10月31日である。その後しばらくして道路事情などからコースが変わったため、自分の記録は永遠に残ることになった。そんなことを思い出していると、レンズが壊れた落ち込みも少しは和らいできた。

« 学生生活や進路に影響 | トップページ | 浦島太郎と神田川 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 学生生活や進路に影響 | トップページ | 浦島太郎と神田川 »