« 高輪ゲートウェイ駅 | トップページ | ざぶん、どぼん »

2021年3月 8日

「もう」「まだ」「これから」

 人間の世界はコロナ禍で大変だが、自然の世界では着実に季節が巡ってくる。「啓蟄」を過ぎて虫さんたちは起きだしてくるというのに、人間は依然として「蟄居」を余儀なくされている。だが、それでも季節は移ろいゆく。

 雨が降らなければ毎朝、走ったり歩いたりするようになって8カ月以上が過ぎた。いろいろなコースがあるが、1週間に1度くらいは国立市の谷保天満宮に行く。さほど広くはないが梅林があって、10日ぐらい前から梅の花が咲いている。屋台もいくつか出ていて、早朝なのでシートで覆われているが、それでも「焼きそば」などと書いた紙が貼られているのが見える。もう、梅の季節かと思っていたら、今年は全国的に桜の開花が早いと発表された。梅の次は桜と着実に春が近づいてくる。

 毎年この時期には確定申告があり、面倒なのだが先週やっと済ませてきた。昨年はコロナの影響で講演料収入がかなり減ったが、反面、取材その他の出張が極端に少なかったので交通費や宿泊費が減少した。ほんのわずかな金額だが還付金があるらしい。あざなえる縄のごとく、ささやかだが一喜一憂といったところだ。

 そして今週はというと、木曜日が3月11日なので東日本大震災から早くも10年が経つ。10年前の3月11日は名古屋にいて揺れを感じたのだが、名古屋駅から10時間以上かかってやっと深夜に新宿駅まで戻ることができた。新宿駅の地下道や階段のところには、帰宅できないたくさんの人たちが新聞紙などを敷いて座ったり寝転んだりしていた。自分も家には帰れないので新宿駅に近い事務所で一夜を過ごすことにしたのだが、事務所は書棚が倒れて本や資料などが散乱していた。仮眠もとれない状態なので、片付けをしている間に外が明るくなってきた。あれから10年も経つのかと時の流れを実感する。

 東日本大震災で思ったことは、人はいつ、どこで、どうなるかなど分からない、ということだった。そこで、何でも良いから文字として残しておこうと、翌年の2012年1月9日から毎週月曜日のUPで始めたのがこのコラムで、今回が474回目になる。東日本大震災から10年目の現在は、世界中が新型コロナウイルスに苦闘している。まさに、どうなるか分からない。

 東日本大震災で犠牲になられた方々は多い。被災したたくさんの人たちにとって、あるいは幸いにも直接的な被害には遭わなかった人たちにも、この10年の歳月はどのようなものだったのだろうか。「もう10年」なのか、あるいは「まだ10年」なのか。同じ10年でも人それぞれに思いは様々だろう。だが、誰もが「これからの10年」に向かって歩みださなければならない。

« 高輪ゲートウェイ駅 | トップページ | ざぶん、どぼん »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 高輪ゲートウェイ駅 | トップページ | ざぶん、どぼん »