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2021年7月12日

大谷輝き、松坂去る

 西武の松坂大輔選手が引退を表明した。「松坂世代」ともいわれたように一時代を象徴する名選手である。

 松坂選手とは不思議な遭遇が重なったことがあった。松坂選手が西武に入団した1年目の1999年の夏、出張で宿泊していた札幌プリンスホテルでのことである。外出先から帰って部屋に戻るためにエレベーターに乗ろうとしたら、ドアが開いてエレベーターから出てきたのが松坂選手だった。最初は、あれ! と思ったのだが、松坂選手だとすぐに分かった。彼が高校生の当時からテレビや新聞などで見ていたから、すぐに分かったのである。西武ライオンズは当時、札幌ドームを準本拠地にしていたから、北海道で試合がある時に西武の選手たちが札幌プリンスホテルに泊まるのは当然だ。

 ところが、その10日ぐらい後のことだ。やはり出張でヒルトン福岡シーホークに泊まっていた。札幌と同様に外出から戻り、部屋に行くためにエレベーターを待っていた。すると、目の前にきたエレベーターのドアが開いて出てきたのが松坂選手だったのである。同ホテルは福岡ドームに隣接しているので、遠征で福岡にきた西武の選手たちの宿泊先になっていたようだ。

 出張で出歩いているとスポーツ選手やタレント、音楽家、作家その他の著名人などと、空港や新幹線の車両内あるいはホテルのロビーなどで偶然に遭遇することは時々ある。だが、約10日の間に2度も、しかも北海道と九州で同じシチュエーションで出会うとは驚きだ。当然だが、松坂選手は私を知らない。だが、福岡ではエレベーターのドアが開いて目が会った瞬間、松坂選手の悪戯っぽいくりくりした目が一瞬、あれ? というような表情になったような気がした(錯覚かも知れない)。その松坂選手が引退するという。

 一方、大リーグで連日、活躍しているのがエンゼルスの大谷翔平選手である。大リーグで野手としてレギュラーになるのは大変である。投手としても先発ローテーションのメンバーとして定着するのは大変なことだ。だが、大谷選手はその両方で実績を上げている。しかも出塁すると盗塁もする。「二刀流」として連日の出場で肉体的にかなり疲労があるのではないかと思われる。だが、テレビでインタビューを聞いていると、疲れのようなものは感じさせない。

 夕方、陽が沈んで薄暗くまで近所の広場でボールを追いかけまわしていた野球少年が、そのまま大リーグの球場に場所を移しただけで、毎日、野球ができるのが楽しくてしょうがない、と言った姿に見える。だからインタビューなども爽やかな感じだ。おそらく今、一番輝いている野球選手は大谷選手ではないだろうか。

 大谷選手が生まれたのは1994年というから、松坂選手がプロ1年目から大活躍した1999年にはまだ5歳だったことになる。当時は松坂選手も野球好きのやんちゃな悪戯小僧のようにみえた。だが、いつのころからか(肩を壊したころからか)、インタビューでの受け答えを見ていても、天真爛漫な生き生きした感じが徐々に薄れていったように思える。新旧スターの入れ代わりは世の常とはいえ感慨深いものがある。

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