興居島のニャン子
(護岸上でくつろぐニャン子=愛媛県松山市)
久しぶりに松山市と西条市に行ったので興居島(ごごしま)に渡った。伊予鉄の高浜駅の改札を出ると正面の20mぐらい先に高浜港のフェリー乗り場がある。8年半ぐらい前にも高浜駅まで行ったのだが、帰りの飛行機の時間の関係からフェリーには乗らずに引き返した。今回は興居島に行こうとあらかじめ半日ほど時間を取っていた。
「SHIMADAS」(日本離島センター発行・2019年)によると、興居島は松山市に所属し、高浜港の西方約2㎞にある面積8.4K㎡、周囲25.4㎞、人口1118人の島である。高浜港と興居島を結ぶフェリーは、高浜港~由良港と高浜港~泊港がある。先に出航する由良港行のフェリーに乗り、由良港からは写真を撮りながら海岸沿いを泊港まで歩き、泊港からフェリーで高浜港に戻ることにした。
すると、コンクリートの護岸の上でくつろいでいるニャン子がいた。顔立ちや体の大きさから推測すると、おそらく生後1年ぐらいと思われる。「平日のこの時間にのんびり海を眺めているなんて、君はフリーランスのニャン子かね」と訊くと、「その写真を撮ろうとしているおじさんも同類の匂いがするよ」と言われてしまった。通訳なしで5分ほど会話し、「お互いに、厳しい世の中を独力で生きていくのは大変だね」と意気投合。すると「おじさん、せっかく遠方から来島してくれたんだから協力するよ」と、やっとカメラ目線をとってくれた。
「縁があったらまた会いたいね。それまでお互いに元気で頑張ろう」と言って別れた。ニャン子との約束を守るには、何年か後に興居島を再訪しなければならない。これで、またいつか興居島に来るための自分自身に対する口実ができたというわけだ。
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