出るわ、出るわ
(海風が心地よい=神奈川県大磯町)
旧統一教会と政治家の関係が連日、報道されている。一方、東京オリンピック・パラリンピックのスポンサーをめぐる汚職事件も発覚した。この2つは、根は同じだろうと思う。「パンドラの箱」が開いたと表現する人もいるが、これからさらに様々な問題が出てくるに違いない。今になって改めて感じるのは、安倍晋三元総理は「パンドラの箱」の蓋だったということだ。その蓋が無くなったのだから、これからは積年の問題が次々と明るみに出てきて、週刊誌やワイドショーは大忙しになってくる。
旧統一教会と政治家の関係でいえば、「宗教と政治」ということではなく「反社会的勢力と政治家(屋)」というとらえ方の方が良い。反社勢力が宗教法人を隠れ蓑にし、そこに政治家が絡むという利権構造と考えるべきだろう。宗教法人の特権をフルに利用しながら反社的な行為をしていたのである。
信者からの「献金」は現金だろう。さらに、献金された金は教団内で基本的に現金でやり取りされているものと思われる。教団に入る金も、教団からの支出も現金なら外部からは分からない。だが、内部ではどこ(誰)に、いつ、どのような名目で、いくら支出したかを記録しているはずだ。それが表ざたになったら大やけどをする政治家がいるのではないか。そこで「短気になってバラすようなことはしないで、お願いだから今後も『適切な関係』を続けてください」となる。逆に教団からすると、過去の支出の記録が人質としての効果を発揮するということだ。
一方、予定より1年遅れで開催されたオリンピックをめぐっては、当時の丸山珠代五輪相の口から「ステークホルダーの存在がどうしてもある」という、正直? な発言があった(当コラム2021年7月5日『語るに落ちる』)。組織委員会の高橋治之元理事以外に、もっと大物のステークホルダーがいるだろう。これから、さらに新たな問題が表面化するのではないか。パンドラの箱の蓋が無くなったのだから。
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