キャンセル
最近は何でもデジタルで大変だ。自分からすると便利どころか、むしろ不便な面もあるくらいだ。小売店や飲食店でいえば、従来は店の側が行っていた行為の一部をタブレットなどを介して客にさせている面がある。行政手続きでも、デジタル化の推進などと声高に叫ぶ政治家がいるが、本来はサービスを享受する側のタックスペイヤーに行為の一部を負わせるようになっている。パソコンやタブレット端末、最近はスマフォをツールとしているので、いかにもIT化であるかのように錯覚させるが、利用者への負担の転嫁という側面があることは否定できない。
出張先の宿泊をネットで予約した。これはいつものことなのだが、今回、初めてホテルの予約をキャンセルすることになった。といってもスケジュールの変更ではない。あらかじめ予約したホテルに泊まるのだが、安い方に替えたのである。
講演会場になっているホテルに、当日夜の宿泊をかなり早くネットで予約した。ところがその後、セミナーの主催者から、もし会場になっているホテルに宿泊するのであれば当方から予約を入れましょうか、というメールが来た。そこに書かれていた金額は、自分で予約した金額よりも安い。しかもそれ以外にいくつかの特典がついていた。そこでセミナーの主催者から予約を入れ直してもらうことにしたのである。ただし、紹介サイトとホテルとの契約上、ネットで予約したものは本人がキャンセルの手続きをしてください、とのことだった。キャンセル料が発生する以前なのでキャンセル料はかからない。
そんなことでネットでキャンセル手続きをしなければならなくなった。20年ぐらい前から出張その他の宿泊予約はネットでしているが、キャンセルの手続きは今回が初めてである。そのためキャンセル完了までの手続きが大変だった。IDやパスワードなどすっかり忘れている。あれこれ思い出しながら入力してもエラーで何度もやり直し。不慣れなことが一番の原因だろうが、予約の手続きは比較的簡単にできるが、キャンセルの手続きは難しい仕組みにしているのではないか、などと疑ってしまう。
それでも1時間以上かかって、やっと「キャンセル確認メール」がきた。何かと生きづらい世の中になってきたものだ。
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