« 寒い、寒い | トップページ | ウソが許される人と許されない人 »

2022年10月17日

大須観音と若き日のY君

Photo_20221012132301 (大須観音=名古屋市中区)

 名古屋の栄にあるホテルに2泊したので、初日の夕方、久しぶりに「プリンセス大通り」から若宮大通を渡って大須観音に行った。記憶が定かでないが、プリンセス大通りを歩いたのも大須賀観音に行ったのも10年数年ぶりだと思う。

 昔の話だが35年ぐらい前に、プリンセス大通りと若宮大通が交差する近くに1年半ほどいたことがある。といっても月のうちの半分は名古屋で、半分は東京という生活だった。そのような生活を1年半ほど続けたのである。その当時は、プリンセス大通りを栄の交差点までよく歩いたものだった。その後も名古屋には何度も行っているが今回は栄の近くのホテルに泊まったので、チェックインしてから懐かしくなって大須観音まで歩こうと思ったのである。

 ところが道に迷ってしまい、いくら歩いてもプリンセス大通りが見つからない。半ばあきらめてホテルに帰ろうとしていたら「プリンセス大通り」と書かれたアーチが目に入った。大須商店街も懐かしかったが隔世の感がある。

 約35年前に、大須のアーケード街でY君と偶然に会った。Y君は写真家で、若い時には都内に住んでいたので、お互いのアパートを行き来して語り合った仲だった。その当時、彼が写真を、自分が文章を担当して将来は「み撮りある記」の連載をしようと話したことがあった。小生の結婚式の案内状に使った写真は、彼が撮ってくれたものだ。その後、Y君は諸般の事情で出身地の京都に帰ったので、一緒に仕事をすることは叶わなかった。交流もほとんど途絶えていた。

 大須のアーケード街で偶然に再会したのは自分がちょうど名古屋にいる時で、彼は猿回しの大道芸人に同行して写真を撮りながら全国を回っている途中に名古屋に来たからだった。その偶然の再会が彼との最後になってしまった。Y君はそれまでに写真集を2冊出版していたが、30代半ばでガンのために亡くなってしまったからだ。早世した彼を偲んで、写真の先生や仲間たちが残されたネガから編集して出版した遺稿集が3冊目の写真集となった。

 Y君が亡くなってしばらくしてから、仕事で京都に行った機会に線香をあげに彼の家に寄ったのだが、奥さんが仕事で留守だったのでメモを残して帰ってきたことがある。夕暮れのプリンセス大通りを歩きながら、Y君と語り合った若い日のことを懐かしく思い出した。

« 寒い、寒い | トップページ | ウソが許される人と許されない人 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 寒い、寒い | トップページ | ウソが許される人と許されない人 »