妖怪の世界
サンドアート(保坂俊彦さん作)=東京都調布市 布多天神社
ゲゲゲの鬼太郎の主要キャストがお揃いだ。調布市の布多天神社の境内である。今年は漫画家の水木しげるさんの生誕100周年なので、水木さんとゆかりのある布多天神社では記念イベントの一環として、水木さんの命日である11月30日に合わせてサンドアーティストの保坂俊彦さんが制作した作品を公開していた(作品の著作権などは社務所で確認して写真掲載)。
水木さんの出身地である鳥取県の境港市には2016年10月10日づけの「妖怪『金産婆』」で書いたように「水木しげるロード」があって有名だ。一方、水木さんは長年、調布市に住んでいた。2021年1月18日づけの「アマビエ余談」でも書いたが、ゲゲゲの鬼太郎は布多天神社の本殿裏の森に住んでいたという想定らしい。
水木さんの妖怪の世界は楽しくて微笑ましい。それぞれのキャラクターは、人間の様々な内面を擬人化(擬妖怪化)した様にも思える。とくにねずみ男などは、ずる賢いのだが「抜け目」があって憎めないキャラクターだ。会社勤めを止めてから4半世紀以上になるが、むかし勤めたことのあるいくつかの会社には、ねずみ男のような処世の人がいたものだ。よくよく観ると顔までねずみ男に似ているので心の中で密かに笑っていた。
このように、水木さんのゲゲゲの鬼太郎にでてくる妖怪たちは、みんな憎めないキャラだらけだ。だが、永田町にも妖怪の世界があるらしく、こちらは実に醜い。叶わぬ願いだが、できれば水木さんに永田町に生息している妖怪の世界を描いてもらいたかった。
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