映画「春に散る」
朝の大淀川=宮崎市 宮崎観光ホテルより撮影
映画「春に散る」(瀬々敬久監督)を観た。原作の小説は沢木耕太郎さんが朝日新聞に連載していた時に読んでいた。新聞や雑誌の連載小説が単行本化されてから読むことはあっても、連載時点で読むというのは初めてだった。それだけ何か惹かれるものがあったのだろうと思う。
その小説が映画化されたというので観たくなった。上映されている映画館に行く前に、新聞に連載されていたのは何年前かを調べたら、2015年4月~2016年8月だった。もう、あれから7、8年も経ったのか‥‥。
ストーリーは省くが、新聞連載当時から主人公の黒木翔吾(映画では横浜流星さん)よりも、もう1人の主人公である広岡仁一(佐藤浩市さん)や佐瀬健三(片岡鶴太郎さん)、藤原次郎(哀川翔さん)、それにボクシングジムを継いだ真田令子(山口智子さん)たちの人生の方に惹かれていた。映画を観ようと思ったのも、それに尽きるといっても良い。
黒木は目の手術をする前に、タイトルマッチを戦って「見たことのない世界が見えた」といった。ボクシングを止めても、これからもっともっと新しい世界が見えてくるはずだ。もし自分が若い頃だったら、黒木や広岡佳菜子(橋本環奈さん)の今後の人生がどのように花開いていくかに思いを馳せたに違いない。だが、歳を重ねてくると広岡、佐瀬、藤原、真田の散り際の方に心が傾く。桜の花の下でひっそりと息を引き取った広岡の人生は、幸せだったに違いない、と思いたい。
それはともかく、腰が少し落ち着いてきたら、今度は右足のかかとが痛い。診察してもらったら炎症をおこしているとか。まだまだ散るわけにはいかないのだが‥‥。
« 自己コントロール | トップページ | 偶然の電話 »
« 自己コントロール | トップページ | 偶然の電話 »
コメント