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2023年10月16日

鉄道貨物

Photo_20231009130001 旧国鉄 手宮線跡地=北海道小樽市(色内駅跡近く)

 小樽に行くと必ず手宮線跡地を歩く。北海道に出張しても札幌市内が多いので、なかなか小樽までは足を延ばせない。だが、今回は久しぶりに小樽に行った。

 初めて小樽を訪ねたのは約半世紀も前になる。上野から夜行列車に乗り、青函連絡船で北海道に渡った。2月上旬で雪が積もっていた。その後も札幌出張の際に時間的余裕があれば小樽に行き、手宮線跡地を訪ねる。

 手宮線の歴史は古い。経緯は割愛するが、最初に小樽を訪ねた約半世紀前の手宮線は貨物専用線として現役だった。その後、1985年に廃線になり、今日では跡地として線路伝いに散策できるようになっている。

 今回の北海道出張は、新幹線の札幌延伸に伴う在来線の存続を取材するのが目的だった。道外への移出と道内への移入の鉄道貨物の現状、もし在来線が廃線になった場合の物流への影響などに関する取材である。

 だが、北海道から帰る日の6日、秋元克広札幌市長が記者会見で2030年冬季五輪の招致を断念し、34年以降の招致に切り替えることを表明した。それによって新幹線の札幌延伸工事の計画も先送りされる方向で、在来線の存続問題とそれに伴う鉄道貨物輸送の動向も状況が変化した。猶予期間ができたことになるのだが、在来線の存続如何と鉄道貨物輸送の今後を検討しなければならない重要性に変わりはない。

 最大の焦点は長万部~函館間の在来線だが、青函トンネルの共用問題、さらに道内では石北線(新旭川~北見)、根室線(滝川~富良野)、室蘭線(岩見沢~沼ノ端)などの不採算区間がどうなるのかも鉄道貨物輸送に大きな影響を及ぼす。それだけではない。もしも長万部~函館が廃線になると、本州側の第三セクターである青い森鉄道の存続も危ぶまれる。営業収入に占めるJR貨物のレール使用料の比率が高いからだ。

 政府は10月6日、「物流革新緊急パッケージ」をとりまとめた。その中でトラックから船や鉄道貨物へのシフト(モーダルシフト)を今後10年間で倍増する方向を打ち出した。だが、北海道の在来線が廃線になると、東北以北の鉄道輸送のネットワークは事実上機能しなくなり、全国的に多大な影響がでる。

 さて、どのような切り口でリポートをまとめるか。思案のしどころだ。

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