三世代共生
近所の公園の夏祭り=茨城県守谷市
守谷市に引っ越して約1カ月と3週間が経つ。雨が降ったり早く家を出ないと約束の時間に間に合わない日を除くと、ランニングしたりウォーキングしたりムリのないようにその日のスケジュールに応じて1時間~2時間ほど毎朝出歩く。
その日の予定と気分次第でコースをいろいろ変えて目新しさも楽しんでいる。近所には公園がたくさんあるし、住宅街にも街路樹が植えられていて歩いたり走ったりするのも気分が良い。また、鬼怒川の土手を歩いたり、小貝川の土手を歩くこともでき、自然に恵まれている。
そのような中で最近気づいたのは、自分が引っ越してきた地域は三世代が共生しているエリアだということだ。守谷市(昔は町だったが)で住宅が開発され始めたのは自分の記憶では約半世紀前だった。その当時は日本の高度経済成長期で、都内に通勤する人たちが転入してきた。その人たちを転入の第一世代とすると、すでに子どもたちは独立して家を離れ、現在は高齢者夫婦や高齢者の単身世帯になっている。
具体的な資料の裏付けはないが、その後、転入が再び活発化したのは東京の秋葉原とつくば市を結ぶつくばエクスプレス(正式名称は常磐新線、愛称はTX)が開通した2005年(8月24日)前後からだろう。その人たちが転入の第二世代といえる。その後も転入が続き、子供たちは高校生や小中学生、あるいは就学前の児童などである。
転入第二世代は転入第一世代の子供に相当するような年齢で、さらにその子供たちは転入第一世代からすると孫のような年だ。つまり直接的な関係はないのだが、地域全体でみると三世代がバランス良く共生しているエリアのように感じる。
転入第一世代と同じ年齢層の人たちは、東京23区内や郊外にたくさんいて約半世紀前に建売住宅や団地などに入居した。その人たちの子供は成人して家を離れ高齢者だけの世帯が増えてきた。しかし、守谷市のようにその人たちの子供の年齢に相当するような人たちが、その地域に転入してこない。当然、孫のような世代も少ない。このようにして東京23区内の一部や郊外の団地の多い地域では高齢化が進んでいる。
また、住民の高齢化と同時進行で地元の個人経営の商店の人たちも高齢化。顧客の高齢化とともに売り上げも減り、後継者がいないので閉店していく。量販店の店舗も売り上げが減少すれば撤退する。さらに定年退職者が増えれば通勤用の路線バスの乗客も減るので便数を減らしたり、路線が廃止される。こうして都区内でも「買い物難民」ができてくる。
これからは、血縁関係はなくても三世代が共生するような地域政策が重要になってくるだろう。もっとも、そんな聡明な政治家などいないので守谷市は偶然の結果に過ぎない。ところで、都心のタワーマンションは半世紀後にはどのようになっているだろうか? 50年後の当コラムのテーマができたぞ!
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