偶然の100周年
塩狩峠=北海道和寒町 塩狩峠駅付近
今回の写真は、今月中旬に名寄市に行った帰りにJR北海道宗谷本線塩狩駅に列車が停車中に撮った「塩狩峠記念館 三浦綾子旧宅」の看板である。車内から窓越しにスマホで撮ったので鮮明ではない。
偶然だが、塩狩峠駅の開駅は1924年11月25日なので100周年だという。しかも当コラムは毎週月曜日にUPしているが、今日が11月25日というのも何かの縁を感じる。同駅では10月6日に記念セレモニーがあったようだ。
偶然といえば、10月21日付(「拙稿も数書きゃ『読まれる』」)で掲載した熊本市電の熊本駅前電停の写真も、8月1日で開業100周年だった。北海道と九州なので距離的に離れているが、当時は日本の近代化が進められていた活気ある時代だったのだろうと想像する。朝日が昇るような勢いがあったのではないだろうか。しかし、和寒町によれば塩狩駅は冬季の除雪費用など年間500万円の維持管理費がかかる。そのようなこともあって閉駅も検討されているという。そこで和寒町では塩狩駅存続のための協力を呼び掛けている。これは現在の日本社会の構造的変化を象徴しているともいえる。
実は名寄市に行ったのも、衰退する地方を再興するための核として、物流拠点化が構想されているのを取材するためだ。人口減少を食い止めて若い人たちの雇用の場をつくる。そのためには地場産業(主に一次産業)を支えて、さらに地域経済(二次・三次産業)と住民生活を活性化するという視点から物流の「2024年問題」を位置付ける試みである。
塩狩峠駅の存続と再興も、和寒町の活性化とともに実現できることを願いたい。
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